個人向け国債の利率は、財務省が決めた算式で自動的に決まります。もとになるのが基準金利です。
9月に募集している変動10年の第198回は、基準金利2.96%に0.66を掛けて1.95%になりました。なぜ0.66なのかも、財務省が理由を示しています。
この記事では、基準金利がどう計算されるのかと、掛け目や差し引きの理由を確認していきます。
1. 変動10年の基準金利は10年固定利付国債の入札から計算される
まず、基準金利がどう決まるのかを確認します。
1.1 平均落札価格をもとにした複利利回り
財務省によると、変動10年の基準金利は、10年固定利付国債の入札における平均落札価格を基に計算される複利利回りです。小数点以下第3位を四捨五入し、0.01%刻みで決まります。
市場で実際に取引された結果が反映される仕組みになっています。
1.2 どの入札を使うかは利子計算期間で決まる
対象になる入札も定められています。利子計算期間の開始日の前月までの最後に行われた入札が基準です。
ただし初回の利子については、募集期間開始日までの最後に行われた入札が使われます。
1.3 固定5年と固定3年は想定利回りを使う
固定タイプは基準金利の取り方が違います。固定5年と固定3年の基準金利は、募集期間開始日の2営業日前において、市場実勢利回りを基に計算した期間5年または3年の固定利付国債の想定利回りです。
変動10年が実際の入札結果を使うのに対して、固定タイプは想定利回りを使う点が異なります。
2. 変動10年に0.66を掛けるのは金利収入とのバランスを勘案した結果
次に、掛け目や差し引きの理由を見ていきます。
2.1 10年間保有した場合との比較
財務省は、変動10年の適用利率を決めるにあたっては、10年固定利付国債を今後10年間保有した場合に得られる金利収入とのバランスや、中途換金などの商品性を総合的に勘案することが必要であるとしています。
その結果、基準金利に0.66を掛けることとしたと説明されています。
2.2 固定タイプは中途換金などの商品性を勘案
固定5年については、中途換金などの商品性を総合的に勘案した結果、基準金利から0.05%を差し引くこととしたとされています。
固定3年も同様に、中途換金などの商品性を勘案した結果、基準金利から0.03%を差し引くこととしたと説明されています。
算式が公表されているので、基準金利が分かれば利率は計算できます。数字の出どころを知っておくと納得して選べます。
