3. 遺族基礎年金を受け取れるのは子のある配偶者か子だけ

遺族基礎年金の受給対象者は、遺族厚生年金より狭く定められています。

3.1 対象は2つの区分

日本年金機構によると、死亡した方に生計を維持されていた遺族のうち、遺族基礎年金を受け取れるのは子のある配偶者と子です。

父母や孫、祖父母は対象になりません。遺族厚生年金では父母・孫・祖父母も順位に入りますので、そこが違います。

3.2 子の年齢に上限がある

ここでいう子とは、18歳になった年度の3月31日までにある方、または20歳未満で障害年金の障害等級1級か2級の状態にある方をさします。

子がこの年齢を超えると、子のある配偶者ではなくなるため、遺族基礎年金は受け取れなくなります。遺族厚生年金とあわせて受け取っていた妻の場合は、中高齢寡婦加算に切り替わることがあります。

4. 遺族基礎年金の受給要件は死亡した方の状況で決まる

受け取るには、死亡した方が要件を満たしている必要があります。

4.1 3つの要件のいずれかを満たす

日本年金機構によると、次の1から3のいずれかの要件を満たしている方が死亡したときに、遺族に遺族基礎年金が支給されます。

  • 国民年金の被保険者である間に死亡したとき
  • 国民年金の被保険者であった60歳以上65歳未満の方で、日本国内に住所を有していた方が死亡したとき
  • 老齢基礎年金の受給資格を満たした方が死亡したとき

4.2 納付済期間の条件と特例がある

1と2の要件については、死亡日の前日において、保険料納付済期間(保険料免除期間を含む)が国民年金加入期間の3分の2以上あることが必要です。

ただし死亡日が令和18年3月末日までのときは、死亡した方が65歳未満であれば、死亡日の前日において、死亡日が含まれる月の前々月までの直近1年間に保険料の未納がなければよいことになっています。3の要件については、保険料納付済期間・保険料免除期間・合算対象期間ならびに65歳以降の厚生年金保険の被保険者期間を合算した期間が25年以上ある方に限られます。

5. 第1号被保険者だけの給付として寡婦年金と死亡一時金がある

遺族基礎年金の対象にならない場合でも、別の給付があります。

5.1 国民年金の第1号被保険者期間がある方が対象

日本年金機構は、国民年金の第1号被保険者期間がある方が死亡した場合、別途、寡婦年金や死亡一時金を受給できる場合があるとしています。

子のいない妻は遺族基礎年金を受け取れませんので、この2つが選択肢になることがあります。

5.2 受け取れるかどうかは年金事務所で確認する

どの給付の対象になるかは、亡くなった方の加入記録によって決まります。年金事務所や街角の年金相談センターに問い合わせてみてください。

遺族基礎年金と遺族厚生年金の両方を受け取れる場合もあります。日本年金機構は、遺族厚生年金を受給できる遺族の方はあわせて受給できるとしています。

6. 遺族基礎年金は84万7300円に子の加算額を足した額になる

2026年8月31日に公表された厚生年金保険・国民年金事業月報の令和8年4月分では、国民年金の遺族年金の平均月額は9万1904円でした。前年同月の9万151円から1753円増えています。

遺族基礎年金の額は令和8年4月分から84万7300円(昭和31年4月1日以前生まれは84万4900円)で、これに子の加算額が足されます。加算額は1人目と2人目が各24万3800円、3人目以降が各8万1300円です。

受け取れるのは子のある配偶者と子だけで、子の年齢にも上限があります。自分の場合を確かめるときは、亡くなった方の加入記録とあわせて相談窓口で確認しておきましょう。

参考資料