厚生年金の平均年金月額は15万289円です。これは1人あたりの平均で、65歳以上・夫婦のみの無職世帯の支出29万6829円に対して50.6%にあたります。

国民年金の平均は5万9310円です。単身無職世帯の支出16万1435円に対して36.7%で、こちらはさらに開きが大きくなります。

実際の世帯には、夫婦なら2人分の年金が入ります。家計調査でみる社会保障給付は、夫婦の世帯で22万8614円、単身の世帯で12万212円です。

それでも毎月4万2434円、2万9980円が不足しています。

この記事では、65歳以上・無職世帯の家計収支を夫婦と単身で並べ、高齢者世帯の所得構成、公的年金の仕組み、厚生年金・国民年金の平均月額と受給権者の分布を順に見ていきます。

なお、65歳以上世帯の家計収支や年金の平均受給額に関する詳しい解説は、下記の記事より一部を引用・参照しています。本文中の引用部分は引用ブロックで示しています。

【最新データ】老後の「ふつう」が分かる!65歳以上の平均貯蓄額と年金月額は?老後夫婦のリアルな生活費と家計収支を解説
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【2026年最新・年金早見表】厚生年金・国民年金はいくらもらえる?平均受給額一覧と手取りのリアル!社会保険料・税金が引かれる「天引き」まで徹底解説
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ココがポイント
  • 厚生年金の平均15万289円は1人あたりの額。夫婦のみ無職世帯の支出29万6829円の50.6%
  • 世帯でみた社会保障給付は夫婦22万8614円、単身12万212円
  • それでも不足額は夫婦で毎月4万2434円、単身で2万9980円

1. 【65歳以上・無職世帯】毎月の不足額は夫婦で4万2434円、単身で2万9980円

まずは出ていく側と入ってくる側の実額です。65歳以上・無職世帯の家計収支について、夫婦の世帯から確かめていきます。

夫婦のみの無職世帯の収支は、「【最新データ】老後の「ふつう」が分かる!65歳以上の平均貯蓄額と年金月額は?老後夫婦のリアルな生活費と家計収支を解説」から要点を引用して確認してみます。

総務省統計局「家計調査報告 家計収支編 2025年(令和7年)平均結果の概要」によると、65歳以上の夫婦のみの無職世帯では、実収入の合計が25万4395円(うち公的年金などの社会保障給付が22万8614円)、支出は消費支出26万3979円と非消費支出3万2850円を合わせて29万6829円。単純計算で毎月約4万2000円が不足し、この収支差が続くと1年間で約50万円、10年間で約500万円の不足となります。

出所:【最新データ】老後の「ふつう」が分かる!65歳以上の平均貯蓄額と年金月額は?老後夫婦のリアルな生活費と家計収支を解説

単身世帯の数字も並べます。同じ65歳以上の無職世帯について、「【2026年最新・年金早見表】厚生年金・国民年金はいくらもらえる?平均受給額一覧と手取りのリアル!社会保険料・税金が引かれる「天引き」まで徹底解説」から要点を引用して確認してみます。

65歳以上の無職単身世帯では、実収入13万1456円(うち社会保障給付12万212円)に対し、支出は消費支出14万8445円と非消費支出1万2990円を合わせて16万1435円。毎月2万9980円が不足している計算になります。

出所:【2026年最新・年金早見表】厚生年金・国民年金はいくらもらえる?平均受給額一覧と手取りのリアル!社会保険料・税金が引かれる「天引き」まで徹底解説

どちらの世帯も、収入の9割前後を社会保障給付が占めています。夫婦の世帯で22万8614円、単身の世帯で12万212円です。

2. 【高齢者世帯】所得の6割を占める公的年金・恩給

不足分を働いて補えるかどうかは、収入の中身によって変わってきます。

厚生労働省が公表した「2025(令和7)年 国民生活基礎調査の概況」から、高齢者世帯(※)の収入の実態をたどります。

高齢者世帯全体でみると、所得のうち「公的年金・恩給」が61.3%です。仕事による収入である「稼働所得」は25.9%、「財産所得」は5.8%となっています。

このほか、年金以外の社会保障給付金が0.5%、仕送りや企業年金・個人年金などが6.5%です。

もっとも、これは全体を平均した数字です。

「公的年金・恩給を受給している世帯」だけを取り出すと、収入のすべてが「公的年金・恩給」という世帯が41.3%にのぼります。

※高齢者世帯:65歳以上の者のみで構成するか、又はこれに18歳未満の未婚の者が加わった世帯

2.1 公的年金・恩給の割合別に世帯構成をたどる

高齢者世帯の総所得に占める「公的年金・恩給」の割合別世帯構成1/4

高齢者世帯の総所得に占める「公的年金・恩給」の割合別世帯構成

出所:厚生労働省「2025(令和7)年 国民生活基礎調査の概況」II 各種世帯の所得等の状況

  • 公的年金・恩給の総所得に占める割合が100%の世帯:41.3%
  • 公的年金・恩給の総所得に占める割合が80~100%未満の世帯:17.1%
  • 公的年金・恩給の総所得に占める割合が60~80%未満の世帯:14.1%
  • 公的年金・恩給の総所得に占める割合が40~60%未満の世帯:13.6%
  • 公的年金・恩給の総所得に占める割合が20~40%未満の世帯:9.7%
  • 公的年金・恩給の総所得に占める割合が20%未満の世帯:4.2%

シニア全体では稼働所得なども一定の割合を占めています。それでも年金受給世帯に絞れば、4割以上が公的年金収入だけで生活しているという姿が見えてきます。

3. 【公的年金】国民年金と厚生年金からなる2階建ての構造

受け取る額の違いは、加入していた制度の違いから生まれます。

公的年金の基本的な仕組みは、「【2026年最新・年金早見表】厚生年金・国民年金はいくらもらえる?平均受給額一覧と手取りのリアル!社会保険料・税金が引かれる「天引き」まで徹底解説」から要点を引用して確認してみます。

公的年金制度は、しばしば「2階建て構造」に例えられます。これは、日本の年金制度が「1階」の国民年金(基礎年金)と、「2階」の厚生年金という2つの制度で構成されているためです。1階部分の国民年金は、原則として日本国内に居住する20歳以上60歳未満のすべての人が加入対象で、保険料は所得にかかわらず一律(2026年度は月額1万7920円)。保険料を40年間(480カ月)すべて納付すると、満額(2026年度は月額7万608円)を受け取ることができます。2階部分の厚生年金は、会社員や公務員のほか、パートタイマーなどで特定適用事業所に勤務し一定の要件を満たす人が国民年金に上乗せして加入します。保険料は収入に応じて変動し、受給額は加入していた期間や納付した保険料額によって個人差が生じます。

出所:【2026年最新・年金早見表】厚生年金・国民年金はいくらもらえる?平均受給額一覧と手取りのリアル!社会保険料・税金が引かれる「天引き」まで徹底解説

4. 【平均月額】厚生年金は15万289円、国民年金は5万9310円

では実際の受給額はどうでしょうか。

厚生年金・国民年金の平均月額は、「【2026年最新・年金早見表】厚生年金・国民年金はいくらもらえる?平均受給額一覧と手取りのリアル!社会保険料・税金が引かれる「天引き」まで徹底解説」から要点を引用して確認してみます。

厚生年金の平均年金月額は〈全体〉15万289円、〈男性〉16万9967円、〈女性〉11万1413円(いずれも国民年金の金額を含む)。国民年金は〈全体〉5万9310円、〈男性〉6万1595円、〈女性〉5万7582円です。年金の受給額はこれまでの加入状況によって決まるため、人によって大きな差が生じる点には注意が必要です。

出所:【2026年最新・年金早見表】厚生年金・国民年金はいくらもらえる?平均受給額一覧と手取りのリアル!社会保険料・税金が引かれる「天引き」まで徹底解説

いずれも1人あたりの平均です。夫婦の世帯では2人分が入りますので、世帯単位で考えるときはこの点に注意が必要です。

5. 【1万円刻み】受給権者数から個人差はどこまで読めるか

公的年金は老後の生活を支える大切な収入源です。ただし受給額は加入状況で決まるため、人によって差が出ます。

1万円刻みの受給権者数から、その幅を読み取っていきます。

5.1 厚生年金の平均月額と個人差の幅

厚生年金の平均額(全年齢)2/4

厚生年金の平均額(全年齢)

出所:厚生労働省年金局「令和6年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」をもとにLIMO編集部作成

  • 〈全体〉平均年金月額:15万289円
  • 〈男性〉平均年金月額:16万9967円
  • 〈女性〉平均年金月額:11万1413円

出所:【2026年最新・年金早見表】厚生年金・国民年金はいくらもらえる?平均受給額一覧と手取りのリアル!社会保険料・税金が引かれる「天引き」まで徹底解説

※国民年金の金額を含む

5.2 1万円ごとに厚生年金の受給権者数をたどる

  • 1万円未満:4万3399人
  • 1万円以上~2万円未満:1万4137人
  • 2万円以上~3万円未満:3万5397人
  • 3万円以上~4万円未満:6万8210人
  • 4万円以上~5万円未満:7万6692人
  • 5万円以上~6万円未満:10万8447人
  • 6万円以上~7万円未満:31万5106人
  • 7万円以上~8万円未満:57万8950人
  • 8万円以上~9万円未満:80万2179人
  • 9万円以上~10万円未満:101万1457人
  • 10万円以上~11万円未満:111万2828人
  • 11万円以上~12万円未満:107万1485人
  • 12万円以上~13万円未満:97万9155人
  • 13万円以上~14万円未満:92万3506人
  • 14万円以上~15万円未満:92万9264人
  • 15万円以上~16万円未満:96万5035人
  • 16万円以上~17万円未満:100万1322人
  • 17万円以上~18万円未満:103万1951人
  • 18万円以上~19万円未満:102万6888人
  • 19万円以上~20万円未満:96万2615人
  • 20万円以上~21万円未満:85万3591人
  • 21万円以上~22万円未満:70万4633人
  • 22万円以上~23万円未満:52万3958人
  • 23万円以上~24万円未満:35万4人
  • 24万円以上~25万円未満:23万211人
  • 25万円以上~26万円未満:15万796人
  • 26万円以上~27万円未満:9万4667人
  • 27万円以上~28万円未満:5万5083人
  • 28万円以上~29万円未満:3万289人
  • 29万円以上~30万円未満:1万5158人
  • 30万円以上:1万9283人

出所:【2026年最新・年金早見表】厚生年金・国民年金はいくらもらえる?平均受給額一覧と手取りのリアル!社会保険料・税金が引かれる「天引き」まで徹底解説

男女全体でみた厚生年金の平均年金月額は15万289円です。

男女別では男性16万9967円に対して女性11万1413円で、6万円ほどの開きがあります。

分布の幅は「月額1万円未満から30万円以上」まで及びます。平均はこの幅の中の一点です。

5.3 国民年金の平均月額はどの水準か

国民年金の平均額(全年齢)3/4

国民年金の平均額(全年齢)

出所:厚生労働省年金局「令和6年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」をもとにLIMO編集部作成

  • 〈全体〉平均年金月額:5万9310円
  • 〈男性〉平均年金月額:6万1595円
  • 〈女性〉平均年金月額:5万7582円

出所:【2026年最新・年金早見表】厚生年金・国民年金はいくらもらえる?平均受給額一覧と手取りのリアル!社会保険料・税金が引かれる「天引き」まで徹底解説

5.4 1万円ごとに国民年金の受給権者数を並べる

  • 1万円未満:5万1828人
  • 1万円以上~2万円未満:21万3583人
  • 2万円以上~3万円未満:68万4559人
  • 3万円以上~4万円未満:206万1539人
  • 4万円以上~5万円未満:388万83人
  • 5万円以上~6万円未満:641万228人
  • 6万円以上~7万円未満:1715万5059人
  • 7万円以上:299万7738人

出所:【2026年最新・年金早見表】厚生年金・国民年金はいくらもらえる?平均受給額一覧と手取りのリアル!社会保険料・税金が引かれる「天引き」まで徹底解説

国民年金の平均年金月額は、男女全体と女性が5万円台、男性が6万円台です。

受給権者が最も集まるのは「6万円以上~7万円未満」の帯で、全体の5割を超えます。

なお「7万円以上」に299万7738人いるのは、繰下げ受給をしている人や旧法の年金を受けている人が含まれるためです。令和6年度の満額は月額6万7808円でした。

幅のほうは「月額1万円未満~7万円以上」で、厚生年金と比べると狭い範囲に収まります。