令和8年(2026年)8月、人事院から国家公務員の月給とボーナスを引き上げる勧告が行われ、民間企業における賃上げの動向にも大きな注目が集まっています。物価高が続く中で、自分の給与が今後どのように推移していくのか、不安と期待を抱えている方は多いのではないでしょうか。
また、帝国データバンクが2026年9月に発表した調査によると、企業が従業員に期待する「活躍年齢」の平均は67.9歳に達しています。深刻な人手不足などを背景に、定年を超えてベテラン社員に長く活躍してほしいと願う企業は少なくありません。
これからの時代は、役職や給与の上昇ペースだけでなく「何歳までどのように稼ぎ続けるか」という長期的なキャリアとマネープランの視点がより重要になってくると言えます。
私自身、ファイナンシャルプランナー(FP)として日々の相談業務を行うなかで、多くの方から「将来の給料の見込みがわからないと、住宅購入や教育費の計画が立てづらい」というご相談をよく受けます。給与の上がり方や働く期間の見通しを事前に知っておくことは、漠然とした将来への不安を減らし、自分らしい働き方を見つけるための第一歩となります。
今回は、人事院が発表した「令和8年職種別民間給与実態調査」の結果をもとに、役職が1段上がると給与はいくら増えるのか、そのリアルな数字をひも解いていきます。
1. 役職別の給与は係員41万4426円から部長79万9856円まで
まず、役職ごとの水準を並べます。
1.1 7段階の平均支給額
人事院の令和8年職種別民間給与実態調査によると、事務関係の職種の令和8年4月分平均支給額は、係員が41万4426円、主任が47万3880円、係長が51万5816円です。
続いて課長代理が60万659円、課長が66万9778円、部次長が71万5545円、部長が79万9856円となっています。
1.2 部長の上には支店長や工場長がある
部長より上の職種も集計されています。支店長は83万5883円、工場長は77万5448円です。
支店長は構成員50人以上の支店の長、工場長は構成員50人以上の工場の長で、いずれも取締役を兼任している人は除かれています。
役職ごとの額を単体で見ると遠く感じますが、一段ごとの差に分けると身近になります。次の役職までにいくら増えるのか、という見方ができます。
著者
株式会社モニクルリサーチ メディア編集本部
1級ファイナンシャル・プランニング技能士(FP1級)/CFP®/J-FLEC認定アドバイザー
FP資格「CFP®認定者」及び「1級ファイナンシャル・プランニング技能士(FP1級)」を保有。
早稲田大学卒業後、日本生命保険相互会社に入社し、生命保険・損害保険の実務および社内教育部署にて教材制作・研修企画に長年従事。独立後はファイナンシャルプランナーとして公正中立な立場から家計相談・ライフプラン設計などの相談実績を持つ。また、マネースクール講師としてNISA、iDeCoを含む資産運用、社会保障など幅広い分野で「お金の先生」として活動。特に公的年金制度の仕組み、老齢年金、障害年金、遺族年金といった厚生労働省管轄の社会保障分野に深い知見を持つ。
現在、株式会社モニクルリサーチのLIMO編集部にて、厚生労働省、金融庁、総務省、デジタル庁、財務省(国税庁)といった官公庁の一次情報をもとに、信頼性の高い記事の企画・執筆・編集・監修を担当。J-FLEC(金融経済教育推進機構)認定アドバイザーとして、企業や学校への金融教育の普及にも尽力している。
大の犬好きで、現在も愛犬と暮らす。JADP認定の「動物介護士®」「動物介護ホーム施設責任者®」「ペットセラピスト®」の資格を取得。確かな金融知識を持ちながらも、生活者としてのリアルなライフスタイルやペットケアへの深い造詣を日々の活動の糧としている。
(2026年9月2日更新)