続いてご紹介するのは29歳のFさん。Fさんは半年前に結婚したばかり。同い年のご主人とふたり暮らしです。Fさんが気を揉んでいるのは、ご主人の会社の後輩女性。「結婚式のときに、私が横にいるのに『先輩と結婚するのは絶対私だと思ってたのに~』と叫んでいました。本人は冗談のつもりなのかもしれませんが、私はすごく嫌な気分だったので印象に残っていたんです」

他にも「先輩のタキシードカッコイイ!ツーショット撮りましょうよ」「あ~やっぱりショック!先輩が結婚するなんて~」という無神経な発言を繰り返すその女性。たまりかねて「あの人、どういうつもりなの?」と聞くと、「なんか、俺のファンっていうキャラ?」という返答。

「いくらなんでも結婚式のときには自粛すればいいのに…」と思ったのだとか。「主人はその女性のことをどうにも思っていないようなんですが、私にとっては要注意人物。後々トラブルにならなければいいけど…と思っていました」しかし、Fさんの予感は的中。毎日ご主人の帰宅後、その女性からLINEが届いているのです。

「主人はなんとも思っていないから、『バカなLINEが来た』と私に見せてくれるんですが、その内容が『今日〇〇しているところ、カッコよかったです♡』とか『浮気したくなったらいつでも言ってくださいよ(笑)』とか。『こんなの送るな、って言いなさいよ』というのですが、『あいつも冗談なんだから、真剣に取り合う必要ないよ。俺、返事出してないし』とのこと。それでもいい気はいないですよね」

そんなとき、ついに事件が勃発。「ある日、主人が日付が変わってから帰宅したんです。『遅かったね』というと『実はあの後輩から相談がある、と言われてふたりで飲んでいた』と言うんです。『え?ふたりで?』と言うと『うん。会社を辞めたい、って相談されたから』って」今までのことがあるから、彼女が本当に相談があったのかどうかわからない、と怪しむFさんに、ご主人は「いや、本当に悩んでいたんだ」と。「主人がその女性になびくとは思いたくありませんが、何が起こるかわからないですよね…。もう少しその女性を警戒して、と言っても『そんなことありえない』と真剣に取り合ってくれません。主人のことは信用しているけれど…」

パートナーが息苦しくならない程度に

おふたりのエピソードを聞いて、思わず「う~ん…」と唸ってしまった筆者。確かに完全な黒判定を下すわけにはいきませんが、かといって楽観視しておくのもどうかなぁ…というお話です。しかし、いくら黒ではなくても、自分がどれだけ嫌な思いをして傷ついているのか、というのはしっかりと相手に訴え、どこまでなら許容範囲なのか、ということを伝えることが大切だと思います。

何もかもを浮気認定してしまうとパートナーも息苦しくなってしまいますが、どうしても許せないラインは明確にしておくほうが、トラブルは未然に防げるはずです

大中 千景