8月末を基準日とする株主優待銘柄の権利付き最終日(8月27日)を通過し、個人投資家の関心は早くも9月末優待銘柄へと移りつつあります。

そのなかで押さえておきたい銘柄の一つが、ドラッグストア国内最大手のマツキヨココカラ&カンパニー<3088>です。

同社株は28日、前日比45.5円高(+1.76%)の2,625円で取引を終えました。10日に発表した2027年3月期1Q決算は増収増益でした。株主優待については2026年9月30日を基準日に、長期保有の大口ホルダー向けの拡充が控えています。

ココがポイント
  • 2027年3月期第1四半期は増収増益、純利益は前年同期比14.9%増の148億6,500万円
  • 稼ぎ頭はマツモトキヨシグループ事業、都市部出店とPB刷新で営業利益率8.8%に上昇
  • 株主優待は2026年9月30日を基準日に拡充、1,000株以上を3年超保有すると10,000円分に

1. 最新決算からひも解く企業の強み:純利益は14.9%増の148億6,500万円に

2027年3月期第1四半期決算は、売上高が前年同期比5.7%増の2,893億4,800万円、営業利益が同8.5%増の214億8,700万円、経常利益が同8.8%増の228億2,200万円、四半期純利益が同14.9%増の148億6,500万円と、増収増益になりました。

通期予想(売上高1兆1,550億円、営業利益875億円、経常利益915億円、純利益590億円)に対する進捗率は、売上高で25.1%、営業利益で24.6%、経常利益で24.9%、純利益で25.2%となっており、いずれもほぼ計画通りのペースで着地しています。

1.1 稼ぎ頭はマツモトキヨシグループ事業、都市部出店とPB刷新で営業利益率8.8%に

同社は「マツモトキヨシグループ事業」「ココカラファイングループ事業」「アンドカンパニー事業」「管理サポート事業」の4つのセグメントで構成されていますが、なかでも稼ぎ頭となっているのがマツモトキヨシグループ事業です。

第1四半期の売上高は前年同期比4.8%増の1,838億9,100万円、セグメント利益は同12.3%増の161億円で、営業利益率は8.76%に達しました。これは同じ小売事業のココカラファイングループ事業(営業利益率5.6%)を上回る水準です。

マツモトキヨシグループ事業では、1億7,254万の顧客接点を活用した店舗とアプリ・オンラインストアの融合や、プライベートブランド(PB)の刷新が挙げられています。「matsukiyo」誕生10周年を機に新ブランドビジョン「Go for WOW!」を掲げてパッケージデザインを一新したほか、ダイエット&デイリーケア新ブランド「SPICA(スピカ)」の発売や、既存のmatsukiyo LAB「サステナブルロカボライン」を新ブランド「ロカボーティエ」にリニューアルするなど、商品構成の見直しを進めています。

加えて、都市部を中心とした重点エリアへの出店強化や調剤併設化、ASEANを中心とした海外展開も進めており、2026年6月末時点の国内店舗数は1,992店舗(うち調剤薬局488店舗)、海外はタイ・台湾・ベトナム・香港・グアム・マレーシアの合計105店舗となりました。3カ月で28店を出店する一方、閉店は6店にとどまっており、積極的な出店姿勢がうかがえます。

一方、ココカラファイングループ事業は売上高がほぼ横ばい(前年同期比△0.0%の974億5,300万円)でしたが、セグメント利益は同9.0%増の54億3,600万円と増益を確保しました。人的資本の再配置や店舗のスクラップ&ビルドを進めており、店舗数は1,536店舗から1,527店舗へと純減(出店8店・閉店17店)しています。

また、新たに「アンドカンパニー事業」という区分が加わりました。これは中間持株会社の株式会社アンドカンパニーを通じたM&Aによる規模拡大の受け皿で、2026年4月1日に東京都・埼玉県でドラッグストア・調剤薬局を19店舗展開するユニバーサルドラッグ株式会社を子会社化したことにより、売上高61億8,100万円、店舗数131店舗(うち調剤薬局97店舗)の新セグメントとして立ち上がりました。