ガソリンスタンドの価格表示を見て、思わずため息が出た経験はないでしょうか。

車が生活に欠かせない地域では、ガソリン代は実質的な固定費です。価格が上がっても運転をやめるわけにはいかないため、家計への影響は直接的なものになります。

家計簿アプリなどを展開する株式会社くふうカンパニーホールディングスの調査から、ガソリン代の平均額とドライバーの実際の行動を見ていきましょう。

この記事の3つのポイント
  • ①1回あたりの平均給油金額は「3000円〜4000円未満」が29.5%で最多
  • ②半数以上(53.2%)が1回の給油を4000円未満に抑えている
  • ③給油頻度は「月2〜3回」が47.2%で最多、93.1%が価格上昇に不安

1. ガソリン代の平均は1回あたり「3000円台」が最多

くふう生活者総合研究所が2026年4月15日に発表した調査によると、1回あたりの平均給油金額は次のような分布になりました。

  • 3000円〜4000円未満:29.5%
  • 2000円〜3000円未満:22.0%
  • 4000円〜5000円未満:18.3%

最も多いのが3000円台で29.5%。上位3つは僅差で並んでおり、2000円台から5000円未満のゾーンに回答が集中しています。

そして半数以上にあたる53.2%が、1回の給油を4000円未満に抑えていました。

興味深いのは、約8割の人が「満タンまで」給油していると答えている点との関係です。満タン給油をしながら支払額が4000円未満に収まるということは、タンクが空になる前にこまめに給油している人が多いか、あるいは軽自動車やコンパクトカーなど燃料タンクの小さい車種が主流であることが影響していると考えられます。

2. 給油頻度は「月2〜3回」が最多。月あたりの目安は

給油の回数についても調査されています。

  • 月2〜3回:47.2%
  • 月1回:30.9%

最も多いのは「月2〜3回」で47.2%、次いで「月1回」が30.9%でした。なお給油頻度は、ここ半年で目立った増減はないとされています。

この頻度と1回あたりの金額を組み合わせると、月あたりのガソリン代の目安が見えてきます。月2〜3回の給油で1回3000円〜4000円なら、月6000円〜1万2000円程度という計算になります。

自分の家計を確認するときは、まず「月に何回給油しているか」を把握すると、年間の見通しが立てやすくなります。

3. 家計調査で見るガソリン代の平均は月6040円

公的統計でも確認しておきましょう。総務省の家計調査によると、二人以上の世帯のガソリン代は2025年平均で年間7万2474円でした。1か月あたりに換算すると6040円です。

こちらは車を持たない世帯も含めた平均値であるため、実際に運転している世帯だけで見れば、この金額を上回る負担になっていると考えられます。

前述の調査から導いた月6000円〜1万2000円という目安の下限に近い水準であり、2つの調査はおおむね整合しています。

4. 93.1%が価格上昇に「不安」と回答

調査では、日常的に自家用車などを運転する人の93.1%が「ガソリン代の価格上昇が不安だ」と回答しました(「とても不安だ」「やや不安だ」の合計)。

ほぼ全員といってよい水準です。ガソリン価格が一部の人の関心事ではなく、車を使うすべての人に共通する家計の課題になっていることを示しています。

食品や日用品であれば、価格が上がったときに安い代替品を選ぶという選択ができます。しかしガソリンには代替品がありません。給油量を減らすか、走行距離そのものを減らすかしか、対応の余地がないのです。

回答者からは「車がないと生活できない地域なので、純粋に生活していけるのかが不安」(30代男性)、「価格よりもガソリンが入手できなくなることの方が不安」(50代女性)といった声も挙がっています。

5. 価格を気にする行動が広がっている

中東情勢による原油価格上昇や供給量への懸念を受けて、行動にも変化が出ています。

  • ガソリン価格をこまめにチェックするようになった:62.3%
  • テレビのニュースをチェックするようになった:45.7%
  • ガソリン代以外の生活費を節約するようになった:27.7%
  • 中東情勢や原油関連の会話が増えた:20.0%

6割以上が価格をこまめに確認するようになり、3割近くはガソリン代以外の生活費まで切り詰めています。ガソリン価格の上昇が、家計全体の節約行動に波及していることがうかがえます。

一方で、国や自治体の物価高対策について「知らない」「よくわからない」と答えた人は62.5%にのぼりました。不安や関心は高いものの、支援策の情報は十分に届いていないようです。

6. ドライバーが実践しているガソリン代の節約術

価格が上がるなか、利用者はさまざまな工夫を凝らしています。調査では、主に「運転頻度を減らす」「エコ運転する」「少しでも安い・お得に給油できるガソリンスタンドに行く」といった行動が挙がりました。

  • 値引きクーポンが使用できる曜日に給油する(50代女性)
  • 往復の道中に価格が安いスタンドを見つけておいてガソリンを入れて帰る(40代男性)
  • ハイブリッド車なので、なるべく電気で走るようにしている(60代男性)
  • 買い物はなるべく1回で済ませるようにしてます(50代男性)

このほか、一般的に効果があるとされる節約方法には次のようなものがあります。

  • 給油アプリや会員カードでの割引を活用する
  • タイヤの空気圧を適正に保ち、燃費の悪化を防ぐ
  • 不要な荷物を車内から降ろして車重を軽くする
  • 急発進・急加速を避け、一定速度での走行を心がける

1回の給油で数十円から数百円の差でも、月2〜3回、年間で数十回給油すると考えれば、積み重なる金額は無視できません。

7. 車の使い方そのものを見直す動きも

調査では、車で移動する頻度の変化についても聞いています。とくに「ドライブ」と「長距離の移動・旅行」で、「減った」という回答がそれぞれ4割以上と目立ちました。

給油額を抑えるだけでなく、走行距離そのものを減らすという行動変容が起きているわけです。

調査が行われた2026年4月時点では、大型連休の予定として最も多かったのが「自家用車で近場の外出」(19.7%)で、自家用車での帰省や旅行はどちらも約6%にとどまりました。約4割は「外出の予定なし」と回答しています。

これは家計防衛としては合理的な判断ですが、観光地や沿道の飲食店にとっては来客減につながります。ガソリン価格の上昇が、給油所以外の産業にも波及していく構図がうかがえます。

8. 11年ぶりのシルバーウィーク。連休のガソリン代をどう見積もるか

2026年9月は、19日(土)から23日(水)まで5連休のシルバーウィークとなります。敬老の日(21日)と秋分の日(23日)に挟まれた22日が祝日法の規定で休日となるためで、9月に5連休がそろうのは2015年以来11年ぶりです。

車での外出を計画している人も多い時期ですが、調査で見たとおり、ドライバーの多くはガソリン代の負担を意識して行動を変えています。ゴールデンウィークの時点では「自家用車で近場の外出」が最多で、遠出は限定的でした。同じ判断がシルバーウィークにも働く可能性があります。

遠出をするなら、必要なガソリン量を先に見積もっておくと予算が立てやすくなります。計算は「走行距離÷燃費」で、たとえば往復400km・燃費15km/Lなら約27リットルです。

調査では半数以上が1回の給油を4000円未満に抑えていましたが、連休の遠出ではこの範囲を超える給油が必要になる場面もあります。出発前に安いスタンドやクーポンが使える曜日を確認しておくと、連休中の割高な給油を避けやすくなります

9. 家計における「ガソリン代」の位置づけ

ガソリン代は、家計簿の中では変動費に分類されがちです。しかし、通勤や送迎で毎日車を使う家庭にとっては、実態として固定費に近い性質を持っています。

そのため、「今月は使いすぎたから節約しよう」という調整がしにくい費目でもあります。だからこそ、月あたりの給油回数と平均額から年間のガソリン代を概算し、あらかじめ予算として確保しておくアプローチが有効です。

たとえば月3回、1回3500円なら月1万500円、年間で12万6000円。この金額を把握しておくだけでも、車の維持費全体を見直すきっかけになります。

また、通勤や送迎など削れない用途と、レジャーなど調整可能な用途では、対応の余地がまったく違います。自分の走行距離のうちどれが必需で、どれが選択なのかを整理してみると、無理のない見直しポイントが見えてくるかもしれません。

10. よくある質問

10.1 Q. ガソリン代は1回あたり平均いくらですか?

A. くふう生活者総合研究所の調査(2026年4月発表)では「3000円〜4000円未満」が29.5%で最多でした。半数以上(53.2%)が4000円未満に抑えています。

10.2 Q. 給油の頻度はどれくらいが平均ですか?

A. 「月2〜3回」が47.2%で最多、次いで「月1回」が30.9%でした。

10.3 Q. 1か月のガソリン代の平均はいくらですか?

A. 総務省の家計調査では、二人以上の世帯で2025年平均が月6040円(年7万2474円)でした。車を持たない世帯も含む平均のため、実際に運転する世帯ではこれを上回ります。

11. まとめにかえて

今回は、くふうカンパニーホールディングスの調査からガソリン代の平均と実態を確認しました。

  • 1回あたりの平均給油金額は「3000円〜4000円未満」が29.5%で最多
  • 半数以上(53.2%)が1回の給油を4000円未満に抑えている
  • 給油頻度は「月2〜3回」が47.2%で最多
  • 日常的に運転する人の93.1%が価格上昇に不安を感じている

価格そのものはコントロールできませんが、給油の仕方や車の使い方は工夫の余地があります。できるところから見直してみてはいかがでしょうか。

※調査概要:くふう生活者総合研究所が、家計簿サービス「くふう Zaim」・チラシ情報サービス「くふう トクバイ」のユーザーのうち、日常的に自家用車などの運転をする全国6810名を対象に、2026年4月3日〜6日にインターネットで実施。

参考資料

LIMO編集部