3. 会社員(年収500万円)とパート厚生年金20年は世帯でいくら受け取れるのか

年金の統計は個人単位ですが、家計は世帯単位で回ります。ここでは会社員(年収500万円)とパートで厚生年金に20年加入した場合の組み合わせを試算します。

40年間就業した前提での概算で、報酬比例部分と老齢基礎年金を合わせています。

3.1 世帯の年金月額は24万3528円

  • 世帯の構成:会社員(年収500万円)とパート厚生年金20年
  • 世帯の年金月額:24万3528円
  • 年額:292万2336円
  • 25年間の累計:7305万8400円
  • 夫婦のみ無職世帯の平均的な支出(月29万6829円)との差:-5万3301円

会社員(年収500万円)とパート厚生年金20年の場合の世帯の年金月額2/2

会社員(年収500万円)とパート厚生年金20年の場合の世帯の年金月額

出所:日本年金機構「老齢厚生年金の受給要件・支給開始時期・年金額」を参考にLIMO編集部作成

この世帯の年金は月24万3528円です。夫婦のみ無職世帯の平均的な支出29万6829円には、月5万3301円届きません。

不足は年間で63万9612円になります。貯蓄の取り崩しか、働く期間を延ばすかで埋めることになります。

※40年間就業した場合の概算です。報酬比例部分は平均標準報酬額に1000分の5.481を掛け、加入月数を掛けて算出しています。実際には加入期間や報酬によって変わります。

世帯の年金を分けるのは、厚生年金に加入していた期間です。共働きで最も多い組み合わせは月36万456円、国民年金のみの自営業夫婦は月14万1216円で、その差は月21万9240円になります。

3.2 【この世帯の注意点】パート期間の上乗せは月1万962円

パートでも厚生年金に加入していれば、その期間分だけ老齢厚生年金が増えます。専業主婦だった場合と比べると、世帯で月1万962円の差です。

20年間受け取れば263万880円の差になります。加入要件を満たす働き方かどうかは、勤め先に確認してみてください。

一方で、世帯の年金は平均的な支出を下回ります。どちらかが亡くなった場合はさらに減りますので、貯蓄の取り崩し方も決めておきたいところです。

世帯の見込額は、2人分のねんきん定期便を並べれば計算できます。合計額を支出と突き合わせてみてください。

4. 世帯の年金はパート期間の厚生年金も含めて数える

厚生年金で月20万円以上を受け取る人は18.8%にとどまり、8割以上は20万円未満でした。平均月額は15万289円です。

国民年金の平均月額は5万9310円で、こちらは納付済期間の長さで決まります。厚生年金ほどの個人差はありません。

パートでも厚生年金に加入していれば、その期間分は老齢厚生年金として上乗せされます。加入要件を確かめたうえで、世帯の見込額を計算してみてください。

参考資料

石津 大希