結婚すると、義両親から見た「私」や夫から見た「私」など、さまざまな自分の姿を実感させられることがあるます。子どもがいる人などは、「母親である私」を感じることもあるでしょう。
いろんな自分の姿と向き合っていると、「可愛い嫁でいなければ」「どの自分が本当の自分なのか」と戸惑ってしまう場面も。今回は、さまざまな自分と向き合う大変さについて考えてみましょう。
「可愛い嫁」でいるのは大変
・「私が職場復帰をする際、義両親が『保育園の送迎は任せて。仕事が終わるまでは、うちで預かってあげるわよ』と言ってくれました。でも、時短勤務が認められていたので、お気持ちだけ、ということで、ほんの数回しかお願いしたことはなかったんです。でも、もう少し孫にかかわりたかったんでしょうね。「もっと頼ってほしい」と言われちゃって。
だから、体調不良時のお迎えと、保育園を休んだ時の看病をお願いすることにしたんです。しかし…いざ、子どもが熱を出したときにお願いしてみると、『体調が悪いせいか、ずっと拒否されたわ。もうお手上げよ』とうんざりした様子。さすがに、機嫌が悪い子どもを預けるのは無理があったようです」
・「姑とは仲が良く、頻繁に2人で食事に行ったりプレゼント交換をしたりしていました。ところが、夫に関する悩みごとを相談した途端、姑の顔色が急変…。『あなたは私の息子を信じられないの?』と、不満そうにしていました。
せっかく可愛い嫁を維持していたのに、この日からギクシャクした関係に。いくら仲が良くても、息子の話はデリケートだったようです」
義両親とお付き合いの中では、お願いごとをしやすい「可愛い嫁」でいたいもの。しかし、そのような印象を保ち続けるのは簡単なことではないようです。
「母親らしさ」に困惑する人も
・「妊娠した途端、『妊娠中だからヒールは履かないのね』『妊娠しているから柑橘類が食べたくなるのね』と言われるようになりました。ヒールはもともと履かないタイプだったし、小さい頃からフルーツが好きなだけなのに」
・「見ず知らずの人に、『あら、赤ちゃん。母乳で育てているの?』と聞かれました。とりあえず答えると、『やっぱりね。母乳で育てて偉いわ』という返事が。なんだか、育児の在り方を押し付けられた気分です」
・「ちょっと夫の手を借りただけで、『育児を手伝ってもらってありがたい』という考え方を強要されている気がします」
子どもがいると、周囲から母親像を押し付けられて困惑してしまうこともあるようです。事実とは違うことを勝手に決めつけられ、複雑な感情を抱く人もいるようですね。