NISAを始めてみたものの、口座を開いた金融機関が自分に合っていないと感じることがあります。
国税庁によると、NISA口座を開設している人は、一定の手続きを行うことで他の金融機関に非課税口座を開設できます。ただし変更届出書を提出できるのは、その年の前年10月1日から9月30日までの間です。
この記事では、金融機関の変更ができる時期と、変更できなくなってしまう条件を見ていきましょう。
なお、新NISAの制度の基本については、下記の記事より一部を引用・参照しています。本文中の引用部分は引用ブロックで示しています。
- 金融機関の変更は年単位。届出書の提出期間は前年10月1日からその年の9月30日まで
- その年分の枠にすでに買付けをしていると、その年分の変更はできない
- 手続きは2段階。勘定廃止通知書を受け取ってから新しい金融機関に提出する
1. 変更できるのは年単位になる
まず、制度の枠組みから見ていきます。金融機関の変更が「年単位」になるのは、NISAの投資枠が1年ごとに区切られているからです。その前提となる制度の基本を、LIMOの記事「【新NISA】毎月5万円を15年運用するといくら?」から引用して確認しておきましょう。
- 非課税で保有できる期間に上限がなくなりました。
- 「つみたて投資枠」と「成長投資枠」を同時に利用できます。
- 年間の投資上限額は、つみたて投資枠が120万円、成長投資枠が240万円です。
- 生涯にわたる非課税保有限度額は合計1800万円で、そのうち成長投資枠は最大1200万円まで利用でき、売却すれば枠が復活します。
- つみたて投資枠では、「長期の積立・分散投資」に適していると国が認めた投資信託などが対象です。
- 成長投資枠では、上場株式や投資信託など、より幅広い商品に投資ができます。
出所:【新NISA】毎月5万円を15年運用するといくら?50歳から始める利回り別シミュレーション 新NISAの基本を解説!おさえておきたい「非課税」のメリット
1.1 同じ年に2つの枠は持てない
国税庁の説明によると、すでにNISA口座を開設している人が、その口座を開設している金融機関に「金融商品取引業者等変更届出書」を提出するなどの一定の手続きを行うことで、他の金融機関において非課税口座を開設できます。
ただし、同一年分に複数の「つみたて投資枠(特定累積投資勘定)」および「成長投資枠(特定非課税管理勘定)」を重複して設けることはできません。金融庁も、金融機関の変更は年単位で可能だとしています。
1.2 届出書を出せる期間は決まっている
「金融商品取引業者等変更届出書」は、つみたて投資枠および成長投資枠を設けようとする年の前年10月1日から、その年の9月30日までの間に提出する必要があります。
つまり、来年分の枠を別の金融機関で使いたい場合は、今年の10月1日から手続きができるということです。1年のうち約12カ月にわたって窓口は開いていますが、区切りは年単位になります。
2. その年に買っていると変更できない
次に、期間内でも変更できなくなる条件を確認します。
2.1 受入れがあった年分は対象外になる
国税庁は、届出書を提出する日以前に、変更前の金融機関の非課税口座におけるその年分のつみたて投資枠または成長投資枠に上場株式等の受入れをしているときは、その年分について金融機関の変更はできないとしています。
年の途中で1度でも買付けが行われていれば、その年分の変更はできないということです。翌年分からの変更を待つことになります。
2.2 積立の設定は自動で動いている
つみたて投資枠を使っている場合、毎月の買付けは設定にしたがって自動的に行われます。変更を考えているのであれば、積立の設定がどうなっているかを先に確かめておきたいところです。
年が明けてから買付けが1回行われると、その年分の変更はできなくなります。10月1日からの手続きが早めに案内されるのは、こうした事情があるためです。

