物価上昇が続くなか、株式会社Habittoが2026年9月8日に公表した「インフレ時代における貯蓄意識・行動調査」で、資産運用への関心の高まりを裏付ける結果が示されました。
物価上昇を実感する人は82.7%にのぼる一方、金融資産の7割以上を預貯金で保有する人も65.4%と多数を占め、「具体的にどう動けばいいかわからない」という声も41.0%にのぼるといいます。
そんな今だからこそ確認しておきたいのが、新NISAの非課税保有限度額1800万円の中身です。この数字は知っていても、つみたて投資枠と成長投資枠の内訳や、売却したときに枠がどう戻るのかまで押さえている方は意外と少ないかもしれません。
この記事では、1800万円という枠の中身と、枠が戻る仕組みを確認していきます。
1. 1800万円の枠には内訳がある
まず、非課税保有限度額の中身を確認します。
1.1 つみたて投資枠だけで1800万円も使える
金融庁のよくある質問には、つみたて投資枠だけで非課税保有限度額の1800万円を使いきることは可能だと示されています。つみたて投資枠に上限額が別途設けられているわけではありません。
一方で、つみたて投資枠を使わず成長投資枠だけを利用することも可能ですが、この場合は上限が変わります。
1.2 成長投資枠は1200万円まで
金融庁の説明によると、成長投資枠の非課税保有限度額は1200万円とされています。つまり、1800万円のうち成長投資枠に使えるのは1200万円までで、残りの600万円はつみたて投資枠で埋めることになります。
個別株やアクティブ型の投資信託を中心に考えている場合、この1200万円という上限は先に知っておきたいところです。
2. 売っても、戻るのは買った金額の分だけ
NISAは枠の再利用ができる制度です。ただし、戻る金額には決まりがあります。
2.1 枠は買付け残高で管理される
金融庁のよくある質問には、非課税保有限度額については買付け残高(簿価残高)で管理されると示されています。そのため、NISA口座内の商品を売却した場合には、その商品の簿価分の非課税枠を翌年以降に再利用できることになります。
簿価とは、買ったときの金額のことです。100万円で買った商品が150万円に値上がりして売却した場合、翌年以降に戻る枠は100万円です。値上がり分の50万円は枠として戻りません。
2.2 戻るのは翌年以降
もうひとつ押さえておきたいのが時期です。売却した年のうちに枠が戻るわけではなく、翌年以降の再利用になります。
年間の投資枠は、つみたて投資枠が120万円、成長投資枠が240万円で、合わせて年360万円が上限です。枠が戻ったとしても、1年で投資できる金額はこの範囲に収まります。
非課税保有限度額の内訳は、見落とされがちなポイントです。「とりあえず埋めなきゃ」と焦って商品を選んでしまうと、あとから枠の使い方を調整しにくくなります。
まずは家計に合った積立額を決めてから、じっくり商品を選ぶという順番を意識してみてください。
