今でこそ「マタニティブルー」という言葉がありますが、約20年前に子供を産んだママたちには今ほど認識されていなく「自分だけがおかしいんじゃないか?」と悩んでいた人もいると思います。でも、その「マタニティブルー」の原因には物理的な側面があるのです。

臨月にマックスに分泌される「エストロゲン・プロゲステロン」という女性ホルモンが出産とともにグンと減り、今度は母乳を出すための「プロラクチン」というホルモンが増えます。急激なホルモンバランスの変化は、気持ちに影響を及ぼします。

それがマタニティブルーの一因なのです。なので、それは避けられないもので、そうなるのが自然だと思って受け入れるのが一番です。

自分の身を守るために歯止めをかけることも大事

初めての子育てを自信持ってできる人なんて、この世の中に存在しません。当たり前ですが長男長女の子育ては、親にとって「初めてのこと」ばかりです。子供が小さいときだけでなくある程度大きくなってからも受験など「初めてのこと」に、その都度戸惑ったり困ったりします。

親が不安になると、子供も連動して不安になります。A子さんの友達のB子さんは、実家で不幸があった時に海外で暮らしていて、すぐには戻れない状況でした。詳しい事情が分からずB子さんが極度の不安な気持ちでいたところ、なぜか子供が嘔吐をしていたとのこと。「子供と親は連動企画なんだ」という事が分かるエピソードです。

外野がいろいろ言ってきても基本スルーでOKです。なぜなら、ママが笑顔でいることが子供の一番の安心材料だからです。なるべく気にしない、忘れる、という処世術を身に着けると、産後だけでなくそれから先の人生も心身ともに健康に過ごせます。

堀田 馨