朝食の定番として、あるいは昼食や間食として。パンは日本の食卓にすっかり定着しています。
では、パンをよく食べる地域はどこなのでしょうか。総務省の家計調査から、都道府県庁所在市別のパン消費量を見ていきましょう。
- パンの購入数量は全国平均で年間4万1812g
- 県庁所在市別の最多は京都市5万2404g、最少は山形市3万1870gで約1.6倍の差
- 年代別では40代が最多、60代は単価が最も高い
1. パンの消費量が多い都道府県は?上位10市
総務省の家計調査(2025年)によると、二人以上の世帯におけるパンの年間購入数量は、全国平均で4万1812gでした。
地域別のデータは都道府県庁所在市(および川崎市・相模原市・浜松市・堺市・北九州市)単位で公表されています。県庁所在市で見た上位10市は次のとおりです。
- 京都市:5万2404g
- さいたま市:4万9781g
- 大阪市:4万9656g
- 奈良市:4万9438g
- 高松市:4万8641g
- 神戸市:4万8446g
- 松山市:4万8102g
- 広島市:4万6691g
- 大津市:4万6115g
- 新潟市:4万5929g
1位の京都市は5万2404gで、全国平均を1万gほど上回ります。上位には京都市、大阪市、奈良市、神戸市、大津市と、近畿の府県庁所在市が5市入りました。
2. パンの消費量が少ない都道府県は?下位10市
一方、少ない側の10市は次のようになっています。
- 山形市:3万1870g
- 福島市:3万2204g
- 札幌市:3万2826g
- 仙台市:3万2944g
- 盛岡市:3万2978g
- 那覇市:3万3004g
- 青森市:3万3454g
- 秋田市:3万4373g
- 甲府市:3万5321g
- 長野市:3万6086g
最少は山形市の3万1870gでした。京都市との差は2万0534g、倍率にすると約1.6倍です。下位10市のうち6市が東北の県庁所在市で、北海道と沖縄がこれに続きます。
3. 地方別に見るパン消費量の傾向
地方ブロック別の数字を並べると、地域差の輪郭がよりはっきりします。
- 近畿地方:4万8836g
- 四国地方:4万4345g
- 中国地方:4万3851g
- 東海地方:4万2617g
- 北陸地方:4万2445g
- 関東地方:4万1925g
- 九州地方:3万7556g
- 北海道地方:3万3564g
- 沖縄地方:3万3329g
- 東北地方:3万1686g
最多の近畿地方と最少の東北地方では1万7150gの開きがあります。西日本でパンの消費量が多く、東北・北海道で少ないという傾向が読み取れます。
なお都市規模別に見ると、大都市が4万3537g、小都市B・町村が3万7137gと、都市部のほうが多くなっています。
4. 全国平均は年41.8kg。米との比較でも見える主食の姿
全国平均の4万1812gは、約41.8kgにあたります。同じ家計調査で米の購入数量を見ると、全国平均は61.31kgです。
重量では米が上回りますが、パンの内訳を見ると食パンが1万9287g、他のパン(菓子パンや惣菜パンなど)が1万9819gと、ほぼ同量で並んでいます。食パン一辺倒ではなく、菓子パンや惣菜パンが消費の半分近くを占めている構図です。
支出金額で見ると、二人以上の世帯のパン支出は年間3万4244円。1か月あたりに換算すると約2854円になります。
5. 年代別に見るパンの消費量と支出
世帯主の年齢階級別では、購入数量は次のようになっています。
- 29歳以下:2万6211g
- 30~39歳:3万9204g
- 40~49歳:4万5541g
- 50~59歳:4万3948g
- 60~69歳:4万1610g
- 70歳以上:4万0312g
最も多いのは40~49歳の4万5541gで、最も少ない29歳以下の2万6211gとは1.7倍以上の差があります。40代をピークに、年齢が上がるにつれてゆるやかに減っていく形です。
支出金額でも同じ順序で、40~49歳が3万7083円と最多、29歳以下が1万8129円と最少でした。
6. 60代はパンの単価が最も高い
興味深いのは平均価格です。100gあたりの平均価格を見ると、次のようになります。
- 29歳以下:69.17円
- 30~39歳:80.66円
- 40~49歳:81.43円
- 50~59歳:81.37円
- 60~69歳:85.41円
- 70歳以上:80.85円
購入数量は40代が最多でしたが、単価が最も高いのは60~69歳の85.41円です。世帯人員が減って量は減っても、より価格の高いパンを選んでいる可能性が考えられます。
逆に29歳以下は69.17円と際立って安く、量も金額も最少でした。手頃な価格帯のパンを選ぶ傾向がうかがえます。
7. パン消費量の地域差はなぜ生まれるのか
都道府県庁所在市の間で1.6倍もの差が出る背景には、いくつかの要因が考えられます。
ひとつは、米の消費との関係です。パン消費が少ない東北や北海道は、米の主要産地でもあります。
もうひとつは、パン屋の多さや外食文化との関係です。上位に近畿の都市が並ぶ点は、地域の食習慣の違いを示している可能性があります。
ただし家計調査の地域別データは県庁所在市を対象としたものであり、都道府県全体の平均ではありません。同じ県内でも都市部と郡部で傾向が異なる場合があるため、その点は差し引いて見る必要があります。
8. よくある質問
8.1 Q. パンの消費量が最も多い都道府県はどこですか?
A. 家計調査(2025年)の都道府県庁所在市別では、京都市が年間5万2404gで最多でした。全国平均は4万1812gです。
8.2 Q. パンの消費量が最も少ないのはどこですか?
A. 県庁所在市では山形市の3万1870gが最少でした。京都市との差は約1.6倍です。
8.3 Q. 年代別ではどの世代がパンを多く買っていますか?
A. 世帯主が40~49歳の世帯が4万5541gで最多です。ただし100gあたりの平均価格が最も高いのは60~69歳(85.41円)でした。
9. まとめにかえて
今回は、家計調査から都道府県庁所在市別のパン消費量を確認しました。
- パンの購入数量は全国平均で年間4万1812g(約41.8kg)
- 県庁所在市別の最多は京都市5万2404g、最少は山形市3万1870gで約1.6倍の差
- 地方別では近畿4万8836g、東北3万1686gと西日本で多い傾向
- 年代別では40~49歳が4万5541gで最多、単価は60~69歳が最も高い
同じ日本でも、パンの消費量にはこれだけの地域差があります。お住まいの地域の数字と、ご家庭の消費量を見比べてみてはいかがでしょうか。
参考資料
- 総務省統計局「家計調査 家計収支編 二人以上の世帯 年報 2025年 第7-2表 都市階級・地方・都道府県庁所在市別1世帯当たり年間の品目別購入数量」
- 総務省統計局「家計調査 家計収支編 二人以上の世帯 詳細結果表 年次 2025年 第4-6表 世帯主の年齢階級別1世帯当たり支出金額、購入数量及び平均価格」
- e-Stat「家計調査 / 家計収支編 二人以上の世帯 詳細結果表」
LIMO編集部