年金生活者支援給付金の所得の基準は、種類によって大きく違います。

老齢は前年の年金収入等が80万9000円以下という線ですが、障害と遺族は479万4000円以下。しかもこの金額は、扶養親族等の数に応じて上がります。

齊藤 慧
所得の線引きが種類ごとに違うため、ひとつの数字だけで対象外と決めてしまうのは早計です。自分が受けている年金に対応する基準で確かめてみてください。

この記事では、3種類の支給要件と2026年度の給付基準額、請求手続きの流れを追いかけます。

なお、年金生活者支援給付金の制度内容や年金の平均受給額に関する詳しい解説は、下記の記事より一部を引用・参照しています。

年金生活者支援給付金とは?2026年最新の対象者・いくらもらえるか・ハガキが届かない理由を徹底解説
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【2026年最新・年金早見表】厚生年金・国民年金はいくらもらえる?平均受給額一覧と手取りのリアル!社会保険料・税金が引かれる「天引き」まで徹底解説
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ココがポイント
  • 障害と遺族の所得基準は479万4000円以下で、扶養親族等の数に応じて増額されます
  • 老齢は前年の年金収入等が80万9000円以下という線で、世帯全員の非課税も要件です
  • 判定に使う所得には、障害年金や遺族年金などの非課税収入は含まれません

1. 年金生活者支援給付金の支給要件。所得の基準は種類ごとに別

年金生活者支援給付金は、基礎年金を受け取っている方で、年金等の収入と所得の合計が一定の基準に届かない場合に受け取れるお金です。

年金生活者支援給付金」は3種類あります。所得の線引きを比べながら見ていきましょう。

1.1 【老齢年金生活者支援給付金】年金収入等80万9000円以下という基準

老齢で対象となるのは、以下の要件が3つそろっている方です。

  • 65歳以上の老齢基礎年金の受給者
  • 同一世帯の全員が市町村民税非課税
  • 前年の公的年金等の収入金額(※1)とその他の所得との合計額が昭和31年4月2日以後に生まれの方は80万9000円以下、昭和31年4月1日以前に生まれの方は80万6700円以下(※2)

出所:年金生活者支援給付金とは?2026年最新の対象者・いくらもらえるか・ハガキが届かない理由を徹底解説

※1 障害年金・遺族年金等の非課税収入は除く
※2 昭和31年4月2日以後に生まれた方で80万9000円を超え90万9000円以下である方、昭和31年4月1日以前に生まれた方で80万6700円を超え90万6700円以下である方には「補足的老齢年金生活者支援給付金」が支給される

1.2 【障害年金生活者支援給付金】479万4000円は扶養親族の数で上がる

障害で対象となるのは、以下の2つが当てはまる方です。

  • 障害基礎年金の受給者である
  • 前年の所得(※)が479万4000円以下である(扶養親族等の数に応じて増額される)

出所:年金生活者支援給付金とは?2026年最新の対象者・いくらもらえるか・ハガキが届かない理由を徹底解説

※ 障害年金等の非課税収入は除く

1.3 【遺族年金生活者支援給付金】所得の基準は障害と同じ扱い

遺族で対象となるのは、以下の2つを満たす方です。

  • 遺族基礎年金の受給者である
  • 前年の所得(※)が479万4000円以下である(扶養親族等の数に応じて増額される)

出所:年金生活者支援給付金とは?2026年最新の対象者・いくらもらえるか・ハガキが届かない理由を徹底解説

※ 遺族年金等の非課税収入は除く

2. 「年金生活者支援給付金」給付基準額。2026年度は月5620円が起点

金額は毎年据え置きではなく、物価変動に応じて年度ごとに見直されます。

2026年度分は前年度から+3.2%の増額改定となりました。増額率が反映されるのは、6月に支給される4月分の給付金からです。

2.1 3種類の2026年度の月額。老齢だけ計算式が入る

年金生活者支援給付金の支給金額4/5

年金生活者支援給付金の支給金額

出所:厚生労働省「令和8年度の年金額改定についてお知らせします」をもとにLIMO編集部作成

  • 老齢年金生活者支援給付金(基準額):5620円
  • 障害年金生活者支援給付金:障害等級1級7025円・2級5620円
  • 遺族年金生活者支援給付金:5620円

出所:年金生活者支援給付金とは?2026年最新の対象者・いくらもらえるか・ハガキが届かない理由を徹底解説

老齢年金生活者支援給付金のみ、上記の基準額をもとに保険料納付済期間や免除期間に応じて実際の給付額が計算されます。

3. 年金生活者支援給付金の請求手続き。日本年金機構から書類が届く

具体的な進め方を、LIMOの記事「年金生活者支援給付金とは?2026年最新の対象者・いくらもらえるか・ハガキが届かない理由を徹底解説」から要点を引用して確かめます。

支給対象と判断された方には、日本年金機構から請求に関する書類が送付されます。基本的には、その書類に必要事項を記入して返送するだけで手続きは完了します。これから老齢年金の受給を開始する方には、受給が始まる3カ月前に届く「年金請求書(事前送付用)」に「年金生活者支援給付金請求書」が同封され(緑色の封筒)、すでに年金を受給中の方にはハガキ形式の請求書が届きます(薄緑色の封筒)。

出所:年金生活者支援給付金とは?2026年最新の対象者・いくらもらえるか・ハガキが届かない理由を徹底解説

振込のタイミングについても、LIMOの記事で確認できます。

4. 年金には個人差がある。国民年金と厚生年金の平均月額

老齢の判定で軸になる年金額は、加入状況次第で大きく動きます。平均を、LIMOの記事「【2026年最新・年金早見表】厚生年金・国民年金はいくらもらえる?平均受給額一覧と手取りのリアル!社会保険料・税金が引かれる「天引き」まで徹底解説」から引用しておきます。

厚生年金の平均年金月額は〈全体〉15万289円、〈男性〉16万9967円、〈女性〉11万1413円(いずれも国民年金の金額を含む)。国民年金は〈全体〉5万9310円、〈男性〉6万1595円、〈女性〉5万7582円です。年金の受給額はこれまでの加入状況によって決まるため、人によって大きな差が生じる点には注意が必要です。

出所:【2026年最新・年金早見表】厚生年金・国民年金はいくらもらえる?平均受給額一覧と手取りのリアル!社会保険料・税金が引かれる「天引き」まで徹底解説