終活という言葉の認知度は96.9%に達しています。ただしエンディングノートの所有率は、70歳代以上でも24.2%にとどまります。
知っていても手が付いていないのが実情です。年金の見込額の把握も、同じ状態になっていないでしょうか。
本記事では、厚生年金の平均と受給額の分布、平均寿命と認知症の現状、そして終活の準備状況を確認します。
なお、厚生年金の受給額や老後の家計・資産管理に関する詳しい解説は、下記の記事より一部を引用・参照しています。
- 終活の認知度は96.9%ですが、エンディングノートの所有率は70歳代以上でも24.2%です
- 平均寿命は男性81.35年、女性87.33年で、前年より男性0.25年・女性0.20年伸びました
- 厚生年金の受給額は10万円以上11万円未満が111万2828人と最も多くなっています
1. 厚生年金の平均年金月額は月15万289円。平均でも男女で6万円近い差に
はじめに厚生年金の水準です。平均月額と受給額の分布について、LIMOの記事「【2026年最新・年金早見表】厚生年金・国民年金はいくらもらえる?平均受給額一覧と手取りのリアル!社会保険料・税金が引かれる「天引き」まで徹底解説」に要点が示されています。
厚生年金の平均年金月額は〈全体〉15万289円、〈男性〉16万9967円、〈女性〉11万1413円(国民年金の金額を含む)。1万円ごとの受給額分布をみると、10万円以上11万円未満が111万2828人と最も多く、次いで11万円以上12万円未満が107万1485人、15万円以上16万円未満が96万5035人と続きます。年金の受給額はこれまでの加入状況によって決まるため、人によって大きな差が生じます。
出所:【2026年最新・年金早見表】厚生年金・国民年金はいくらもらえる?平均受給額一覧と手取りのリアル!社会保険料・税金が引かれる「天引き」まで徹底解説
2. 平均寿命は男性81.35年・女性87.33年
年金を何年受け取るかは、平均寿命が手がかりになります。厚生労働省「令和7年簡易生命表の概況」では、男性が81.35年、女性が87.33年でした。前年より男性は0.25年、女性は0.20年伸びています。
老後が長くなるほど、公的年金と医療・介護のリスクを見ておく必要が出てきます。
2.1 認知症と軽度認知障害を合わせると約1002万人
認知症の推計値も確かめておきましょう。
2022年度の推計では、65歳以上のシニア層3603万人のうち次の人数が該当します。
- 認知症: 約443万人(12.3%)
- 軽度認知障害(MCI): 約559万人(15.5%)
両方を合わせると約1002万人で、およそ3人に1人という規模になります。
資産が凍結されるリスクも意識されるようになり、終活への関心が高まっています。
3. 終活の認知度96.9%に対し、エンディングノートの所有率は低い
NPO法人ら・し・さ(終活アドバイザー協会)の「第2回終活意識全国調査報告書【確定版】(2025年7月)」では、終活という言葉の認知度は96.9%でした。一方でエンディングノートは、知られていても実行が進んでいません。
3.1 年代が上がるほど書き終えていない
認知度と所有率、実行率を並べると次のようになります。
- 認知度:60歳代以上で9割を超える。
- 所有率:70歳代以上が24.2%と最も高いが、50歳代以下は1桁台。
- 実行率(持っている人のうち):20歳代が9割以上書いているのに対し、70歳代以上は約5割にとどまる。
年齢とともに書くべき項目が増えることや、「まだ早い」という先送りが重なります。その結果、持っていても書き終えていない人が増えていきます。
【調査概要】NPO法人ら・し・さ(終活アドバイザー協会)第2回終活意識全国調査報告書【確定版】(2025年7月)
- 調査目的 :高齢社会における終活意識の実態を明らかにし、個人が豊かで安心した人生後半期を送るための支援策や啓発活動に役立てる
- 調査対象 :20~89歳の男女
- 調査地域 :全国
- 調査方法 :インターネットリサーチ
- 調査時期 :2024年12月4日(水)~12月6日(金)
- 回答者数 :2052名
- 割付方法 :人口構成比割付(令和2年国勢調査の性年代別人口比率に基づく)
- 調査委託先 :株式会社マクロミル





