年金生活者支援給付金は、公的年金に上乗せする形で2カ月に一度支給される給付金です。2026年度(令和8年度)の基準額は月5620円で、前年度から3.2%の増額改定となりました。
対象になるのは、市町村民税が非課税の世帯で暮らし、前年の年金収入等が一定額以下の方です。ただし老齢の給付金は納めた保険料の月数で金額が変わるため、受け取る額は一律ではありません。
本記事では、年金生活者支援給付金の2026年度の金額、3種類それぞれの支給要件、そして請求書が届いたあとの手続きについて解説します。
なお、年金生活者支援給付金の制度内容や年金の平均受給額に関する詳しい解説は、下記の記事より一部を引用・参照しています。
- 年金生活者支援給付金は2カ月に一度、公的年金と同じ口座へ別の振込として支給されます
- 2026年度は3.2%の増額改定となり、老齢の基準額は月5620円、障害1級は月7025円です
- 老齢の要件には「世帯全員の市町村民税が非課税であること」が含まれ、対象と判定されると請求書が郵送されます
1. 年金生活者支援給付金は2カ月ごとに上乗せ。2026年度の基準額は月5620円へ改定
年金生活者支援給付金は、公的年金等の収入とその他の所得の合計が一定の基準を下回る場合に受け取れます。老齢年金、障害年金、遺族年金のいずれを受給しているかで、対応する給付金が分かれる仕組みです。
支給のタイミングは公的年金と同じ偶数月で、2カ月分がまとめて振り込まれます。金額は年度ごとに見直され、2026年度は3.2%の引き上げが決まりました。新しい金額は6月に支給された4・5月分から反映されています。
1.1 老齢は基準額、障害と遺族は定額で決まる2026年度の月額
2026年度の月額を種類別に並べると、次のようになります。
- 老齢年金生活者支援給付金(月額):5620円(※基準額)
- 障害年金生活者支援給付金(月額):1級7025円・2級5620円
- 遺族年金生活者支援給付金(月額):5620円
出所:年金生活者支援給付金とは?2026年最新の対象者・いくらもらえるか・ハガキが届かない理由を徹底解説
障害と遺族の給付金は、要件を満たせば表示された金額がそのまま支給されます。一方で老齢の給付金は5620円が基準額にあたり、保険料納付済期間などをもとに一人ひとりの金額が計算されます。
2. 年金生活者支援給付金の3種類の支給要件。老齢は「世帯全員が非課税」も条件
3種類の給付金には、それぞれ別の支給要件が設けられています。老齢から順に内容を見ていきましょう。
2.1 老齢年金生活者支援給付金は3つの要件をすべて満たす方が対象
老齢年金生活者支援給付金の対象になるのは、下記の支給要件をすべて満たす方です。
- 65歳以上の老齢基礎年金の受給者
- 同一世帯の全員が市町村民税非課税
- 前年の公的年金等の収入金額(※1)とその他の所得との合計額が昭和31年4月2日以後に生まれの方は80万9000円以下、昭和31年4月1日以前に生まれの方は80万6700円以下(※2)
出所:年金生活者支援給付金とは?2026年最新の対象者・いくらもらえるか・ハガキが届かない理由を徹底解説
※1 障害年金・遺族年金等の非課税収入は除く
※2 昭和31年4月2日以後に生まれた方で80万9000円を超え90万9000円以下である方、昭和31年4月1日以前に生まれた方で80万6700円を超え90万6700円以下である方には「補足的老齢年金生活者支援給付金」が支給される
注目したいのは2つめの要件です。本人の年金額が低くても、同居する家族に市町村民税が課税されていれば対象から外れます。
2.2 障害年金生活者支援給付金は前年の所得479万4000円以下が目安
障害基礎年金を受給している方の要件は、次の2点です。
- 障害基礎年金の受給者である
- 前年の所得(※)が479万4000円以下である(扶養親族等の数に応じて増額される)
出所:年金生活者支援給付金とは?2026年最新の対象者・いくらもらえるか・ハガキが届かない理由を徹底解説
※ 障害年金等の非課税収入は除く
2.3 遺族年金生活者支援給付金も所得の基準は障害と同じ
遺族基礎年金を受給している方の要件も、障害の給付金と同じ組み立てです。
- 遺族基礎年金の受給者である
- 前年の所得(※)が479万4000円以下である(扶養親族等の数に応じて増額される)
出所:年金生活者支援給付金とは?2026年最新の対象者・いくらもらえるか・ハガキが届かない理由を徹底解説
※ 遺族年金等の非課税収入は除く
2.4 年金生活者支援給付金の判定を左右する年金額。平均受給額には男女差もある
どの給付金でも判定の土台になるのは前年の所得です。その中心を占める公的年金は、加入してきた記録によって金額が変わります。
男女別を含む平均的な水準は、LIMOの記事「【2026年最新・年金早見表】厚生年金・国民年金はいくらもらえる?平均受給額一覧と手取りのリアル!社会保険料・税金が引かれる「天引き」まで徹底解説」で確認できます。
厚生年金の平均年金月額は〈全体〉15万289円、〈男性〉16万9967円、〈女性〉11万1413円(いずれも国民年金の金額を含む)。国民年金は〈全体〉5万9310円、〈男性〉6万1595円、〈女性〉5万7582円です。年金の受給額はこれまでの加入状況によって決まるため、人によって大きな差が生じる点には注意が必要です。
出所:【2026年最新・年金早見表】厚生年金・国民年金はいくらもらえる?平均受給額一覧と手取りのリアル!社会保険料・税金が引かれる「天引き」まで徹底解説
3. 年金生活者支援給付金は請求手続きが必要。ハガキ形式の請求書が届く人も
支給要件を満たしただけでは、年金生活者支援給付金は振り込まれません。受け取るには請求手続きを済ませる必要があります。
手続きの流れは、LIMOの記事「年金生活者支援給付金とは?2026年最新の対象者・いくらもらえるか・ハガキが届かない理由を徹底解説」で要点を確かめておきましょう。
支給対象と判断された方には、日本年金機構から請求に関する書類が送付されます。基本的には、その書類に必要事項を記入して返送するだけで手続きは完了します。これから老齢年金の受給を開始する方には、受給が始まる3カ月前に届く「年金請求書(事前送付用)」に「年金生活者支援給付金請求書」が同封され(緑色の封筒)、すでに年金を受給中の方にはハガキ形式の請求書が届きます(薄緑色の封筒)。
出所:年金生活者支援給付金とは?2026年最新の対象者・いくらもらえるか・ハガキが届かない理由を徹底解説
すでに年金を受け取っている方の場合、届くのはハガキ形式の請求書です。ダイレクトメールと見分けがつきにくいため、封筒の色と差出人を確かめておくと安心です。
振込日や支給スケジュールについても、同じ記事「年金生活者支援給付金とは?2026年最新の対象者・いくらもらえるか・ハガキが届かない理由を徹底解説」で詳しく説明されています。






