株式市場の振り返り-日経平均株価は4日ぶり反落、一時▲192円安も徐々に下げ幅縮小

2019年9月25日(水)の主要指標(カッコ内は前日終値比)

  • 日経平均株価 22,020円(▲78円、▲0.4%) 4日ぶり反落
  • TOPIX 1,620.0(▲2.8、▲0.2%) 4日ぶり反落
  • 東証マザーズ株価指数 881.3(+1.6、+0.2%) 4日続伸

東証1部上場銘柄の概況

  • 値上がり銘柄数:963、値下がり銘柄数:1,084、変わらず:104
  • 値上がり業種数:13、値下がり業種数:20
  • 年初来高値更新銘柄数:106、年初来安値更新銘柄数:1

東証1部の出来高は11億2,789万株、売買代金は2兆1,707億円(概算)となり、いずれも前日より減少しました。国連総会での各国首脳による演説などに注目が向かいましたが、目立ったニュースが出なかったこともあり、模様眺めムードが支配的となりました。

それでも、売買代金は活況には程遠いものの、2兆円を割り込むことはなく、これで10日連続の2兆円超えとなりました。

そのような中、米国株の下落を受けて日経平均株価は終日マイナス圏で推移しました。寄り付きから安く推移し、前場の半ばには一時▲192円安となる場面も見られました。ただ、その後は徐々に下げ幅を縮小し、後場寄り直後には一時▲62円安まで押し返しましたが、最後までプラス圏へ浮上することなく4日ぶりの反落で引けています。終値は22,000円台を維持しました。

なお、TOPIXも同じような値動きで4日ぶりの反落となりましたが、下落率は日経平均株価より小幅に留まりました。これは、中小型株を含めて全般的に下値を拾う動きが継続していることを示唆しています。

東証マザーズ株価指数は4日続伸、売買代金は34日連続で1,000億円割れ

東証マザーズの出来高は4,739万株、売買代金731億円となり、いずれも前日より減少しました。ここ数日は個人投資家の物色意欲に回復傾向が見られていましたが、再び落ち込む結果となりました。売買代金は34日連続で1,000億円を下回っています。

ただ、株価指数は小幅上昇ながら4日続伸となりました。気が付けば900ポイント回復が近付いてきましたが、今後の個人投資家の動向に注目が集まりましょう。

ニトリHLDが材料出尽くしで急落、中外製薬の上場来高値更新が続く

個別銘柄では、ソフトバンクグループ(9984)、ファナック(6954)、ダイキン工業(6367)など株価指数寄与度の高い大型株がいずれも大幅安となり、ファーストリテイリング(9983)や信越化学工業(4063)も大きく値を下げました。

また、自動車株ではトヨタ自動車(7203)が売りに押され、連日で急騰していたスズキ(7269)も大幅反落で引けています。

さらに、小売り株では好調な月次販売や業績観測報道が流れたニトリホールディングス(9843)が材料出尽くしから一気に売られ、一時▲5%安に迫る急落となりました。

その他では、ビットコインを始めとする仮想通貨が急落したこと等を受けて、マネックスグループ(8698)、SBIホールディングス(8473)、GMOインターネット(9449)などネット証券株が軒並み大幅下落となったことが目を引きました。

なお、任天堂(7974)も一時▲5%安に迫る急落となっています。

一方、セコム(9735)が3日連続で年初来高値を更新し、ハイテク株ではオリンパス(7733)や富士通(6702)が年初来高値を更新し、カシオ計算機(6952)は4日連続の高値更新となりました。

また、医薬品株が総じて大幅高となり、エーザイ(4523)が一時+5%超高の急騰、中外製薬(4519)は4日連続で年初来高値を更新しています(上場来高値でもあります)。

その他では、吉野家ホールディングス(9861)など外食株も引き続き買われ、LIXILグループ(5938)も久々に年初来高値を更新しました。

新興市場(東証マザーズ)では、サンバイオ(4592)が大幅反発となり、アンジェス(4563)も久しぶりに急騰しました。一方、メルカリ(4385)が反落となり、シルバーライフ(9262)も冴えない値動きで引けています。

葛西 裕一