ふるさと納税は「自己負担2000円で好きな自治体に寄附し、返礼品も楽しめる」お得な制度として知られていますが、年金受給者であれば誰でも同じようにメリットを受けられるわけではありません。ふるさと納税による控除は、そもそも住民税や所得税を納めていることが前提の制度だからです。
年金額が少なく税金がかからない場合、寄附をしても控除の恩恵は受けられず、寄附金がそのまま自己負担になってしまう可能性があります。今回は、年金がいくらからならふるさと納税でメリットが生まれるのか、税金がかかるラインとあわせて確認していきます。
※この記事では一部以下の記事を引用しております。
- ふるさと納税は住民税・所得税から控除される制度で、そもそも税金がかからない人にはメリットがない
- 65歳以上・単身の場合、年金収入が155万円を超えたあたりから住民税がかかり始める
- 控除上限額は年金額に応じてごくわずかな場合もあり、事前のシミュレーションが欠かせない
1. 【厚生年金・国民年金】シニア世代の年金額はひと月いくら?
ふるさと納税でメリットが生まれるかどうかを考える前に、まずは実際に年金を受け取っている全受給権者(60歳~90歳以降)の年金月額を、厚生労働省の統計から確認しておきましょう。
1.1 厚生年金(国民年金を含む)の平均月額
- 全体:15万289円
- 男性:16万9967円
- 女性:11万1413円
1.2 国民年金の平均月額
- 全体:5万9310円
- 男性:6万1595円
- 女性:5万7582円
厚生年金は男女差が6万円ほどあるのに対し、国民年金の男女差は数千円程度にとどまります。これは、厚生年金の受給額が現役時代の収入や加入期間に大きく左右されるためです。
厚生年金の平均月額(全体15万289円)を年額に換算すると約180万円、国民年金の平均月額(全体5万9310円)を年額に換算すると約71万円になります。この年額が、後述する「税金がかかるライン」とどう関係するのかを見ていきましょう。


