毎月きちんと働いているのに、なぜかお金が残らない。そんな感覚を持っている方は少なくないのではないでしょうか。
金融経済教育推進機構(J-FLEC)の「家計の金融行動に関する世論調査2025年」によると、二人以上世帯で定期的な支払いに主に使っている決済手段は、クレジットカードが67.7%で最も多くなっています。
銀行員だった頃、窓口で通帳を拝見する機会がありました。数字の並びを見ていると、家計のクセのようなものが浮かんでくることがあります。
この記事では、お金が逃げていきやすい家計に共通して見られる4つのサインについて解説します。
- 定期的な支払いに主に使っている決済手段は、クレジットカードが67.7%で最も多くなっています。
- カードに支払いをまとめるほど、通帳に残るのは「カード会社への1本の引き落とし」だけになります。
- 借入金がある世帯は18.7%で、その借入目的のうち17.6%が「日常の生活資金」でした。
1. 通帳には家計のクセが表れる
通帳は入出金の記録ですが、並べて眺めると使い方の傾向が見えてきます。
1.1 残るのは金額だけではない
通帳には、いつ・いくら動いたかが日付順に並びます。
金額そのものより、同じような出金が繰り返されているかどうかに目を向けると気づけることがあります。
1回あたりは小さくても、毎月続いていれば年単位ではまとまった額になります。
1.2 定期的な支払いの67.7%はクレジットカード
J-FLECの調査によると、二人以上世帯が定期的な支払い(公共料金等)に主に使っている決済手段は、クレジットカードが67.7%、口座振替が34.6%、現金が23.2%、電子マネー(デビットカードを含む)が12.9%でした。
2つまでの複数回答のため、合計は100%を超えます。
カードにまとめると支払いは楽になりますが、通帳に残るのはカード会社への1本の引き落としだけになります。何にいくら払っているかは、通帳からは見えなくなります。
2. 「お金が逃げていく人」に共通する4つのこと
ここからは、通帳に表れやすい4つのサインを取り上げます。
2.1 1つ目は手数料が何度も出てくること
時間外や休日のATM利用、コンビニATM、振込。
こうした手数料が月に何度も並んでいることがあります。
1回は数百円でも、月に数回であれば年間ではまとまった額になります。
まずは直近3か月分を数えて合計してみると、実感がつかめます。
2.2 2つ目は引き落としの中身を説明できないこと
先ほどの調査のとおり、定期的な支払いの多くはクレジットカードに集約されています。
その結果、通帳には1本の引き落としだけが残ります。金額は把握していても、その中身に何が含まれているかまでは答えられないことがあります。
カードの利用明細を1か月分だけ開き、毎月出ている項目に印をつけるところから始められます。
2.3 3つ目は給料日の直後にまとまった出金があること
入金があった直後に大きな出金が続き、月末に向けて残高が細っていく。
この形になっていると、貯蓄は「余ったら」になりがちです。給料日に一定額を別の口座へ移す方法もあります。
ただし無理な金額にすると続かないため、続けられる水準から始めるほうが確実です。
2.4 4つ目は借入が「日常の生活資金」に向いていること
J-FLECの調査によると、借入金がある世帯は18.7%でした。
借入がある世帯にその目的を尋ねた結果では、住宅の取得や増改築が48.1%で最も多く、次いで日常の生活資金にあてるためが17.6%となっています。
住宅や教育のための借入と違い、日常の生活資金のための借入は、返済の原資が生まれにくい面があります。
残高が3か月前と比べて減っているかどうかを確かめてみてください。


