2. 今年5月成立!医療保険制度の法改正「5つのポイント」をFPが解説
医療保険制度に対する信頼や納得感を高め、将来にわたり持続していくために、今年(2026年)5月に法改正が行われました。私たちの生活に直結するポイントは以下の5つです。
2.1 日常的なお薬(OTC類似薬)の給付見直し
市販薬(OTC医薬品)で代用できるお薬を病院で処方してもらう場合、お薬代の4分の1が別途自己負担となります。ただし、子どもや慢性疾患を抱える方への配慮措置も検討されています。
2.2 高額療養費に「年間上限」を新設
医療費が高額になった際の月単位の自己負担限度額が見直される一方、新たに医療費の「年間上限」が設けられます。長期にわたり治療が必要な方の経済的不安を和らげるセーフティネット機能が強化されます。
2.3 75歳以上の方の金融所得を公平に反映
確定申告をするかしないかによって窓口負担や保険料が変わる不公平を解消するため、上場株式の配当などの金融所得も負担判定に反映されるようになります。
2.4 妊娠・出産に対する支援強化
出産の標準的な費用(選択サービスなどを除く)に自己負担がかからないようにする仕組みの導入が進められ、安心して出産できる環境づくりが推進されます。
2.5 子育て世帯の国保保険料の軽減拡大
国民健康保険において、子どもの人数に応じてかかる保険料(均等割保険料)を半減する対象が、従来の「未就学児」から「高校生年代まで」へと大きく広げられます。
3. まとめにかえて
公的医療保険は、年齢や働き方によって加入する制度や自己負担の割合が異なります。
今回の改正では、OTC類似薬の給付見直しや高額療養費の年間上限の新設など、私たちの医療費負担に関わる重要な変更が決まりました。一方で、妊娠・出産への支援や子育て世帯の国保保険料軽減など、負担を抑えるための施策も盛り込まれています。
公的医療保険には、高額療養費や傷病手当金など、いざというときの家計を支える制度もあります。高額療養費制度の基本や8月から改正されたポイントをまとめた記事もあわせてご覧ください。
制度の変更を正しく理解し、自分や家族が受けられる保障を確認したうえで、必要に応じて民間の医療保険も含めて備えを見直しておきましょう。
参考資料
村岸 理美
