商材別に見えてくる、リユース3本柱の稼ぐ力

ゲオは連結を単一セグメントで開示しているが、短信では商材別の売上を分解している。ここを見ると、成長の中身がより鮮明になる。

柱は大きく三つだ。第一が、2nd STREETを中心とした衣料・服飾雑貨や家具・家電などで、1Qの売上高は436億円(前年同期比+23.6%)。第二が、ゲームやスマートフォンなどゲオ事業のリユース商材で232億円(同+16.8%)。第三が、リユースラグジュアリーで178億円(同+95.2%)と、ほぼ倍増した。

会社によれば、ラグジュアリーはインバウンド需要の取り込みに加え、米国市場での卸売が関税影響から回復したことが寄与したという。一方、新品は255億円(同▲3.4%)と唯一の減収だった。

つまり、新品が反動で足踏みする裏側で、リユースの3本柱がそれを大きく上回って伸びている。これが1Q大幅増益の正体だ。新品販売の会社という古い印象とは異なり、収益の重心はすでにリユースへ移っている。

財務レバレッジと稼ぐ力のバランス

もう一つ見ておきたいのが財務の姿だ。直近通期の自己資本比率は33.2%で、小売業の中央値である49%程度を下回る。店舗の新規出店やリース資産を借入で支える構造のため、有利子負債は相応に厚い。一般には自己資本比率が低いと財務の不安と結びつけられやすい。

ただ、そこは稼ぐ力とセットで見たい。直近通期の営業キャッシュフローは194億円と前期から大きく増え、本業からの資金創出は伸びている。出店という成長投資に資金を回しながら、それを支えるキャッシュを稼げているかどうか。負債の大きさそのものより、投資とリターンの循環が回っているかに着目して見ていくのが有効だ。

数字の低さだけを取り出して財務の健全性を判断しないよう注意したい。

筆者コメント

今回のゲオは、「1Qの実力」と「通期の見通し」という二つの物差しが、はっきり食い違った決算だった。進捗率は営業利益で4割、純利益で半分を超える。

それでも会社は減益予想を動かさない。市場は前者の実力を見て買い、会社は後者の慎重さを崩さない。この綱引きが、いまの株価の面白いところだ。

見逃せないのは、通期の慎重さが前期の特需の反動という「読みにくい一点」に大きく依存している点だ。その反動が想定ほど深くなければ、通期は上振れる余地が出てくる。逆に下期にかけて反動が本格化すれば、会社見通しに寄っていく。1Qだけでは、まだどちらとも言い切れない。

だからこそ、次に見るべきは新品の落ち込み幅と、リユース3本柱の伸びが下期も続くかどうかだ。会社の通期予想と実際の進捗のどちらに軸足が移るのか。その分かれ目を意識しながら追っていきたい。

参考資料

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石津 大希