毎月の生活費のなかで、洋服やコスメなどのファッション・美容代にどれくらい予算を割くべきか悩む方も多いのではないでしょうか。

物価高が続く近年ですが、最新の調査データからは、依然として男女ともに美容やファッションへの意識が高く、支出額も増加傾向にあることが見えてきます。

本記事では、公的調査や最新の民間レポートをもとに、世帯および個人におけるファッション・美容費の月額平均と最新の消費トレンドを分かりやすく解説します。

1. 【ファッション費】二人以上世帯の月平均は9985円!女性会社員は7割が出費

総務省が発表した2024年の家計調査によると、二人以上の世帯における1か月あたりのファッション費用(被服及び履物)は平均9985円となり、2年ぶりの実質増加を記録しました。

また、株式会社SBI新生銀行による「2024年会社員のお小遣い調査詳細レポート」では、会社員が月々ファッションにかける費用に男女で明確な差異が見られます。

  • 男性会社員:平均7236円(出費している人の割合:40.4%/全項目中8位)
  • 女性会社員:平均8847円(出費している人の割合:70.0%/全項目中4位)

女性会社員においては7割の人が毎月ファッションへ出費しており、男性と比較しても関心の高さが際立つ結果となっています。

2. 【美容費】女性は月平均5826円へ上昇!20代男性の4人に1人がメイクアイテムを購入

ファッションだけでなく、美容に関する月額支出も年々増加傾向にあります。

株式会社リクルートの調査によると、サロン利用や化粧品購入にあてる1か月あたりの平均美容費は、男女ともにここ4年で最高額を更新しました。

  • 男性:平均3340円
  • 女性:平均5826円(前年比+470円)

女性の平均額は前年から470円増加し、例年以上の伸び幅を見せました。

背景には、コスメ業界にも及ぶ物価高やサロンでの高単価メニュー利用の定着が挙げられます。

注目すべきは男性の美容意識の変化です。同調査では20代男性のメイクアイテム購入率が前年から5.7ポイント増加し、「20代男性の4人に1人が1年以内にメイクアイテムを購入している」という結果が出ました。

物価高の状況下であっても、世代や性別を問わず「美や身だしなみ」に対する投資意欲は確実に高まっていると言えます。

3. 【監修者コメント】物価高でも増える"自己投資" ― 20代男性メイクに新市場の芽

3.1 美容もファッションも、支出は増えている

私はアナリストとして新しい消費トレンドの芽を探してきましたが、この記事の数字には、その"芽"がよく表れています。総務省の2024年家計調査などによると、二人以上世帯のファッション費は月9985円と2年ぶりに実質増加。美容費も、女性が月5826円(前年比+470円)と伸びており、物価高のなかでも身だしなみへの支出は、むしろ増えているのです。

3.2 注目は「20代男性メイク」という新市場

とりわけ目を引くのは、20代男性のメイクアイテム購入率が「4人に1人」に達し、前年から5.7ポイントも上がった点です。アナリストの経験からいえば、新しい市場はまず若い世代の"当たり前"として立ち上がり、時間をかけて全体へ広がっていきます。この5.7ポイントという速さは、メンズビューティという市場が育ち始めた初期のサインと読めます。男性の美容費(月3340円)は、女性(5826円)のまだ6割ほど。ですが注目すべきは、水準よりも「伸びの向き」です。物価高でも削られない支出は、生活者にとって"自己投資"の性格を帯びている、ともいえます。

3.3 「伸びの向き」で消費を眺める

ですから、こうした数字は、ランキングや平均額そのものより「どの層で、どの方向に動いているか」に目を向けると、時代の変化が見えてきます。ご自身の支出も、金額の大小だけでなく「自分は何に投資したいのか」という視点で眺めてみると、納得して使えるお金の輪郭が、はっきりするのではないでしょうか。

泉田良輔(CMA)

参考資料

LIMO美容部