お暇生活ではこれまでの自分を知らない新しい人間関係が始まり、勇気を出して空気を読まずに自分の意見を言ってみるなど、少しずつ凪は変わっていきます。けれどまだまだ他人との会話がうまくいかなかったり、自分に思いを寄せる男性たちに流されてしまったりと、環境が変わっても変わりきれていない自分に気がつきます。
そんな中、ひょんなことから凪はスナックのボーイとしてアルバイトを始めますがお客さんとの会話がうまくいきません。相手の話を聞いているのに、なぜ会話のキャッチボールができないのだろう…と悩みます。
そこで凪は、武田真治さん演じるスナック「バブル」のママに、これまでの人生そのものを考えさせられるような言葉を言われるのです。
凪はそもそも相手から会話のボールを投げてもらうこと前提で会話のキャッチボールをしようとしていました。聞き上手でいるようでも、本当は相手の顔色を伺っていただけで、相手が気を使って話題を振ってくれていたのです。「あんたが会話のボールを投げられない理由は、あんたが相手に興味ないからよ!」と心に刺さる一言。
お客さんとの会話だけではなく、これまで ”空気を読んでみんなのために” と思っていたことは、実は相手に興味を持たない自分を守っていただけだったと気付かされたのです。
凪がお暇生活を始めても変わりきれない理由はそこにありました。自分自身を変えるには、自分の環境を変えたり向き合うことと同じくらい、相手とも向き合わなければならないのです。
このことに気がついてから、凪のお暇生活はただの空気読みすぎ女子生活からのリセットではなく、恋愛、友情、仕事…全てのことに真剣に向き合っていく生活になっていきます。ママの言葉にはっとしたのは凪だけではないはず。そして凪の成長が、自分を変えたいと悩んでいる全ての人に大きなヒントをくれたのではないでしょうか。
まとめ
空気を読むことは決して悪いことではありませんが、それは自分本位でも相手本位であってもいけないと、凪のお暇が教えてくれました。空気読みすぎ女子だった凪に自分を重ねている人はきっと、明日は、来週は少しがんばってみようかなとドラマに元気をもらえていたはず。
自分、そして相手とも向き合うよう成長した凪の物語は佳境へ。凪は母親に対しても、これまで言えなかった自分の思いを伝えることが出来るようになりますが、自分に向けて強い思いを持ってくれている2人の男性の気持ちと向き合うことに。凪がこれからの人生をどう歩む決断をするのか、お暇生活の結末に目が離せません!
ドラマ『凪のお暇』はTBS系列にて毎週金曜よる10時から放送中です。
吉永 涼