7月から放送中の連続ドラマの中で、多くの女性たちから注目を集めているドラマといえば『凪のお暇(いとま)』(TBS、毎週金曜よる10時から)。

放送終了後のツイッターのトレンドには必ず ”凪のお暇ワード” がランクインして話題の中心になっています。
このドラマはどこにでもいそうなOLだった黒木華さん演じる主人公の「大島凪」が、会社を辞め、彼氏と別れ、人生を何もかもリセットするところからスタートしました。

凪に思いを寄せる2人の男性、高橋一生さん演じる「我聞慎二」と中村倫也さん演じる「安良城ゴン」との恋模様も気になるけれど、なによりも「空気を読みすぎ女子」の凪が必死に変わろうとする姿に自分を重ねてしまう女子も多いのでは!?

今回は最終回目前の『凪のお暇』から、空気読みすぎ女子の苦悩と成長を見ていきたいと思います。

空気は読むものじゃない、吸って吐くもの

凪がOLだった頃の口癖は「わかる」。そして上司からのねちねちしたお説教にも、面倒な同僚からの頼まれごとにも愛想よく笑顔を振りまいていました。心の中では手作りのお弁当が食べたい!と思っていたのに、誘われたランチのお誘いを断れないエピソードからも、凪はその場を乱さないように空気を読んで自分を押し殺しているのがわかります。

でも話題の中心になったり、逆に上司を怒らせたり…面倒に巻き込まれるくらいなら、自分さえ我慢すればいいと空気を読むことを選びます。そんなもやもやするけれど誰もが一度は思ったことのある心の声に、あるある!と思わず頷いてしまいます。けれど影でいいように利用されていたり、付き合っていた彼からも「都合のいい女」として扱われていることに気がつきます。

「みんなのために」と空気を読んでいた行動は、実は誰のためにもなっていなかったのです。ここで凪は「空気は読むものじゃなくて、吸って吐くものだ」と気がつき、これまでの仕事も、恋人も、SNSも何もかもを捨てて、人生をリセットするためのお暇生活を始めます。

自分が空気読みすぎ女子であっても、そうではなくても、うまくいかないことが続いたりすると、いま自分のいる環境が変わったらいいな…と誰もが思うはず。現実ではそう簡単にいかないかもしれませんが、どこにでもいそうな少し冴えない凪の人生リセットをみて、応援したいというたくさんの共感が生まれているのです。

物語が進むにつれ、凪の心境も変わっていきますが、それは環境の変化だけではないことが描かれています。

空気を読むのは誰のため?本当の自分に変わるには