5. 「長期・積立」でどれくらい資産が育つ?シミュレーションで確認

毎月コツコツと積み立てを続けた場合、長期的にどのくらいの資産になり得るかを試算したのが以下の早見表です。

想定利回り年率5%、積立期間1〜20年、毎月の積立額1万〜10万円で計算しています。

たとえば毎月3万円を20年間積み立てた場合、元本の合計は720万円ですが、年率5%で運用できた場合の試算値は約1217万円となります。元本の約1.7倍です。

つみたてシミュレーション早見表(想定利回り年率5%・積立期間1〜20年)1/1

つみたてシミュレーション早見表(想定利回り年率5%・積立期間1〜20年)

出所:金融庁「つみたてシミュレーター」をもとにLIMO編集部作成

※単位は万円(積立元本+運用益の合計、1万円未満四捨五入)。想定利回り年率5%の複利で試算 

※独自試算であり、同シミュレーターの出力そのものではありません。将来の運用成果を保証するものではなく、投資判断はご自身の責任で行ってください。

ただし、この試算はあくまで「年率5%で運用できた場合」の参考値です。

実際の運用成果は市場環境によって変動し、元本を下回るリスクもあります。「積み立てさえすれば必ずこうなる」というものではない点はご理解ください。

それでも、長期間にわたって積み立てを続けることで複利の効果が期待できること、そして時間を味方につけることの意味は、この数字からイメージしていただけるのではないでしょうか。

6. 不安が消えてから、少しずつアクセルを踏めばいい

毎月定額で購入する積立投資は、価格が高いときには少なく、安いときには多く買い付けることになるため、購入単価が平準化されるというメリットがあります(ドルコスト平均法)。

値下がりしたときも「安く買えるタイミング」と受け止めやすくなれば、初心者を卒業に近づいていると言えるでしょう。

少額での運用を数カ月から1年ほど続け、値動きの波に慣れたタイミングで初めて「積立額を少し増やそうか」と検討すれば十分です。最初からアクセルを全開にする必要はありません。

NISAはいつでも積立金額を変更できますし、途中でやめることも可能です。「失敗したら後戻りできない」というプレッシャーを手放して、まずは毎月のお小遣いの範囲内で小さく始めてみることが、情報過多なSNSの焦りから抜け出す一番の近道ではないでしょうか。


【免責事項】

  • 本記事は、特定の金融商品の勧誘や売買の推奨を目的としたものではありません。
  • 投資には元本を割り込むリスクがあります。投資に関する最終的な判断は、必ずご自身の責任において行われるようお願いいたします。

7. 筆者コメント

和田 直子

金融メディアで日々情報を発信する中で感じるのは、投資初心者の方が「正解を探すこと」に疲れてしまっているケースが増えているということです。銀行員時代にも、「勉強してから始めようと思っていたら、ずっと始められなかった」とおっしゃる方に何度もお会いしました。

確かに、投資に伴うリスクを十分に理解し、納得した上でスタートすることは大前提であり、外せないステップです。しかし、どれだけ机の上で勉強しても、自分のお金が動く感覚は実際に経験してみないと分からない部分もあります。投資を始めてから見えてくる気付きがあるからこそ、最初は無理のない『少額』からスタートし、実践を通して経験値を溜めていくというのも一つの方法です。

長期的な運用の効果はシミュレーション通りにいくとは限りませんが、「時間をかけて続けること」の意味は小さくありません。リスクを正しく把握した上で、まずは月1000円など、万が一減っても生活に影響のない範囲で慎重に検討してみるのも手です。無理に大きく始める必要はなく、ご自身のペースでお金とどう向き合うかを選択してみてはいかがでしょうか。

 

参考資料

和田 直子