孫息子だけに愛情を注いだおばあちゃんの哀しい末路

子や孫への偏愛には要注意

同じお腹を痛めた子供でも、つい愛情が偏ってしまうことはあるものです。親子であっても、必ずしもどの子とも相性がいいとは限りません。ただ、偏愛の度が過ぎてしまうと家庭内不和が生じたり、親子断絶につながるなど良いことは一つもないでしょう。

この愛情の偏りは、何も親と子にだけに当てはまる話ではありません。祖父母と孫というと、普通は平等に愛情をかけると思うかもしれませんが、祖父母であっても一人ばかりをえこひいきしてしまい、成長と共に孫が近寄らなくなるケースもあるのです。今回は、特定の孫ばかり可愛がっていた、とあるおばあちゃんの哀しい末路を紹介します。

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ある日、近所に越してきた初老の夫婦の目的とは?

筆者がまだ高校生だった頃、実家近くの小ぎれいな中古住宅に初老の夫婦が引っ越してきました。挨拶をされた筆者の母によると、娘の育児を手伝うために近くに越してきたとのこと。共働きの娘夫婦のことを思って、長年住み慣れた街を離れてきたのです。「娘のために越してくるなんて、どれだけ育児が大変なのかしら」と母は不思議そうに呟いていました。

筆者も当初は、お孫さんたちが病気がちだったりハンデを抱えているのかと思っていましたが、その初老の夫婦宅に遊びに来る娘さんと二人の孫、女の子と2歳年下の弟は元気そのもの。近所の小さな公園で時々その二人が遊んでいる様子を見ても、いたって普通の子供たちでした。

そんな様子を見るうちに、単に孫可愛さに元の家を引き払ってきたのが分かりました。ただ、いつも孫息子の後を追いかけたり相手をして、お姉ちゃんを放置しているおばあちゃんの姿に違和感を覚えたものです。

「あの子が一番好き」と孫息子ばかり可愛がるおばあちゃん

町内会での集まりなどで初老の夫婦と顔を合わせる筆者の母は、会合のたびにいつも孫息子自慢をされると苦笑いを浮かべていました。

「おじいちゃんのほうは無口だし平等なんだけど、おばあちゃんの方がね」と漏らすのです。どうやら大人しく慎重な性格の孫娘とは合わないらしく、陽気で明るい孫息子の話ばかりしてくるので、周囲にいる人は適当に話を聞き流していると教えてくれました。

習い事に関してもあれこれ口出しをしているらしく、「お金は出すから孫息子に色々習い事をさせて才能を引き出したら? と娘に言っても意見を無視される」とそのおばあちゃんが不満顔で嘆いてたそうです。筆者の母は、「私たち他人にも話をしているくらいだから、本人たちの前だとさらに態度はハッキリしているだろうね」とお姉ちゃんのことを気にかけていました。

祖父母の家に寄りつかなくなったお姉ちゃん

筆者が大学進学で実家を離れると、初老の夫婦と孫たちのことを耳にする機会もなくなりましたが、たまに思い出すこともありました。数カ月経って大学1年の夏休みに帰省すると、母が表情を曇らせて私に近づいてきて突然言うのです。「今年は、お姉ちゃん来てないみたい」と。

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元塾講師。現在は3人子供の子育てをしながら執筆活動をしている。子育てと自分の経験を活かし、教育に関する情報を発信。