シリーズでお伝えしている「注目小売店月次実績」。今回は回転寿司チェーン店「くら寿司」を運営するくら寿司(2695)の、2019年8月の月次動向及び過去実績、また過去1年の株価動向について振り返ってみましょう。
直近の月次実績
2019年9月6日に更新された、くら寿司の2018年8月既存店売上高は、対前年同月比94.0%とマイナス成長になりました。なお、速報時点では客数及び客単価の内訳は開示されていません。
また全店売上高も98.9%と、既存店売上高とともにマイナス成長になりました。
今期の既存店売上高の振り返り
では、2019年10月期のこれまでの既存店売上高はどう推移してきたのでしょうか。
既存店売上高は5月の対前年同月比+100.4%のプラス成長を除くと、9ヶ月がマイナス成長。客単価は4月以降プラスが続く半面、客数は今期全ての月でマイナスが継続しており、業績面でのネックとなっています(なお、7月までの開示数字ながら、7月の客数は今期最低の88.4%)。
全店売上高はプラス成長月4ヶ月に対してマイナス成長月6ヶ月と、既存店ほどではないものの、やはり苦戦中です。
過去1年の株価動向
最後に同社の株価動向を見ていきましょう。
同社の株価は昨年5月の8,340円を天井として、階段状に下落中です。6月3日4,080円、8月26日3,965円でWボトムのチャートを形成し、現在は4,400円付近での取引が続いています。
既存店売上高の対前年同月比マイナス成長が続いており、今期はプラス成長が1ヶ月しかない状態です。残り2ヶ月、客数回復の施策などで既存店回復の糸口をつかむことができるのかが注目されます。
参考資料:月別推移
LIMO編集部