6. 【2026年8月から】「公金受取口座登録の意向確認書」が届いたら?

ここからは、年金受給者の方にとって今後の重要な手続きに関するお知らせです。

法改正により、現在年金を受け取っている口座を、今後の給付金などをスムーズに受け取るための「公金受取口座」として登録できるようになりました。

この変更に伴い、2026年8月から「公金受取口座として登録することに同意するか」を確認するための意向確認書が、対象者に順次送付されます。

送付対象となる人や、送付スケジュールについて見てみましょう

6.1 送付対象となる人

送付対象となるのは、「2026年4月15日時点で65歳以上であり、年金を受給している方」です。ただし、以下に該当する方には送付されません。

  • すでに公金受取口座を登録済みの方
  • 2026年4月に年金の支給がなかった方(全額支給停止など)
  • 国外に居住している方
  • 共済組合などから支給される年金のみを受給している方 など

6.2 詳細発表・専用ダイヤル開設(2026年8月上旬)

8月には手続きの詳細が公表され、問い合わせ先として8月4日(火)から「意向確認書照会専用フリーダイヤル」が開設される予定です。

なお、市区町村や年金事務所の窓口では対応していないため注意が必要です。

6.3 書類の発送(2026年8月〜2027年2月)

意向確認書は、2026年8月から翌年2月にかけて、簡易書留で順次発送される予定です。

6.4 【重要!】便乗詐欺には警戒を

新しい手続きが始まる時期は、それを悪用した「詐欺」が多発する傾向にあります。「手続きを代行する」「登録に手数料が必要」などと偽り、ATMの操作を指示したり、口座番号や暗証番号を聞き出そうとしたりする手口が懸念されます。

公的機関の職員が電話で暗証番号を尋ねたり、ATMの操作を促したりすることは絶対にありません。

少しでも怪しいと感じたら、すぐに電話を切り、家族や警察に相談してください。

7. 【コラム】同居介護の6割超が「老老介護」! 年金生活に迫る介護リスクと費用のリアル

老後のライフプランを考える上で、目を背けることができない問題の一つが「介護」ですね。

「要介護者等」と「同居の主な介護者」の年齢組合せ8/9

「要介護者等」と「同居の主な介護者」の年齢組合せ

出所:厚生労働省「2025(令和7)年 国民生活基礎調査の概況」

厚生労働省の「国民生活基礎調査」によると、要介護者と同居している主な介護者のうち、要介護者・介護者ともに65歳以上である、いわゆる「老老介護」の割合は61.9%、さらに75歳以上同士は37.1%と、おおむね右肩上がりで推移しています。

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また、同居家族のなかで介護を担う人の内訳を見ても、「配偶者」が61.4%と最も高い割合を占めており、高齢のパートナーに心身の重い負担がのしかかっている実態も垣間見える結果となりました。

「家族がいるから何とかなるだろう」という楽観視は禁物です。

老老介護による共倒れを防ぐためには、訪問介護やデイサービス、施設入居といった外部の介護サービスを頼る必要がありますが、そこで直面するのが「お金(介護費用)」です。

日々の生活費だけで手一杯の状況で介護費用が重なれば家計は立ち行かなくなります。健康なうちから介護費用を見据えた「+αの貯蓄」を備えておくことが最大の防衛策です。

8. まとめ:年金制度を理解し、計画的なセカンドライフを

老後の生活を支える公的年金について、現役時代の早い頃からご自身の見込額を「ねんきん定期便」で把握しておくことはとても大切です。

また、2026年8月から順次届く「公金受取口座登録の意向確認書」は、今後の給付金受け取りを円滑にするための手続きとなります。

年金を受給されている親御さんがいらっしゃる方は、ぜひご家族で一緒に案内を確認し、便乗詐欺には十分に警戒しながら対応を進めましょう。

年金生活では、物価高による生活費の負担だけでなく、将来の「介護費用」といった大きなリスクも潜んでいます。

年金の仕組みや最新の制度を正しく理解し、ご自身やご家族に合った資金計画を早めに立てて、安心できるセカンドライフを迎えましょう。

9. 筆者からのコメント:元ビジネスケアラーの視点より

熊谷 良子

働き方が多様化するいま、元気なうちは長く働き続けたいと考える方は多いでしょう。

ただ50代にもなると、自身の体力的な衰えを感じるだけでなく、親やパートナーの介護が突然始まるリスクも高まります。

かつて私もビジネスケアラーとして家族の介護と仕事の両立に行き詰まり、心身の限界から「介護離職」の4文字が頭をよぎった時期がありました。

もし会社員であれば、ぜひ知っておきたいのが雇用保険の「介護休業給付」です。

要件を満たせば対象となる家族1人につき通算93日まで休業でき、期間中は賃金の約67%が支給される仕組みがあります。

一人で抱え込まず、こうした公的制度を「盾」としてうまく活用することが大切です。

若いうちから社会保障の知識を備え、自分らしく無理なく働き続けられる環境を守っていきましょう。

参考資料