3. 【併用テク】両方使うとどれくらい安くなる?仕組みをシミュレーション
「株主優待」と「友の会・スゴ積み」、どちらか一方を選ぶ必要はありません。
実は、両方を組み合わせて使うことができるからです。
株主優待カードで10%引きにした後の支払いに、「スゴ積み」で貯めた残高を使うことができます。
このダブル活用でどのくらい安くなるのか、具体的に計算してみましょう。
3.1 10万円のお買い物をするときのシミュレーション
高島屋で本体価格10万円(税込11万円)のお洋服やバッグを買う場合で考えます。
(※積立サービスはどのコースでも12/13が元本となるため還元割合は同一です。ここでは「毎月1万円コース」の残高を使用した場合を例とします)
ステップ1:株主優待カードで10%引きにする
- 本体価格100,000円×10%引き=90,000円
- 消費税(10%)を足すと=税込 99,000円のお支払い
この時点で定価より「11,000円」安くなります!
ステップ2:支払いに積立(スゴ積み)の残高を使う
スゴ積みは「12万円を出して13万円分買える(5,000円コースなら6万円で6.5万円分)」仕組みなので、実際の自分のお金の負担率はどのコースでも「12÷13=約92.31%」です。
税込99,000円の買い物を積立残高で払うと、実際のポケットマネーからの負担は「99,000円×92.31%=約91,385円」で済む計算になります。
シミュレーション結果
定価110,000円(税込)の商品が、実質約91,385円で買えることになります。
- 安くなった金額:110,000円-91,385円=18,615円の節約!
- 実質的な割引率:本体価格10万円に対して約18.15%分も負担が減る計算です
10万円の買い物で約1.8万円以上浮く計算になるため、高額なお買い物や日々の食料品の買い出しを重ねるほど、この併用テクニックの良さが効いてきます。
4. 高島屋(百貨店)は実質18%オフでもなぜしっかり儲かるのか?
使う側にとっては至れり尽くせりの組み合わせですが、「こんなに安くして高島屋は大丈夫なの?」と疑問に思うかもしれません。
しかし、高島屋の業績は順調そのものです。
2026年6月30日に発表された「2027年2月期 第1四半期決算短信」を見ても、連結営業利益は159億7,100万円(前年同期比26.4%増)と大幅な伸びを見せています。
高島屋がこの併用を認めても利益を出せる背景には、しっかり計算された3つのビジネス戦略があります。
4.1 ① 無利息で集まる積立金(前受金)
友の会やスゴ積みの利用者は、買い物をする何カ月も前から毎月定額を高島屋に預けてくれます。企業から見れば「利息を払うことなくまとまった資金を集められる」ということです。高島屋はこの資金を使って店舗の運営や新しい事業への投資をスムーズに行うことができます。
4.2 ② 他の百貨店に行かせない「顧客の絶対囲い込み」
あらかじめ高島屋にお金を預けている顧客は、「どうせ買うなら高島屋で買おう」という気持ちになります。ライバル店やネット通販にお客さんが流れてしまうのを防ぎ、自社で繰り返し買い物をしてもらう仕組みが作られているのです。
4.3 ③ 利益率の高い商品と金融事業での回収
百貨店で扱う化粧品や衣料品、外商向けの商品などは、もともと利益率が高めに設定されています。さらに、グループ会社(髙島屋ファイナンシャル・パートナーズなど)によるクレジットカードや銀行・金融サービス(高島屋ネオバンクなど)も成長しており、買い物での割引分を他でしっかりカバーできる収益構造が整っています。
5. 筆者コメント:仕組みを知って上手にお買い物を
高島屋の株主優待カードと「スゴ積み・友の会」の併用は、実質約18%も負担を減らせる非常に相性の良い組み合わせです。
- 株主優待カード:最低投資金額 23万1,750円(100株保有時)で10%オフ
- 友の会・スゴ積み:5,000円〜10万円/月の選べる積立で1カ月分ボーナス(年利換算 約8.3%相当)
- 両方使うと:実質約18%安く買える!
ただし、ルイ・ヴィトン、エルメス、シャネル、カルティエ、ロレックスなど人気のあるハイブランドは対象外であることが多いです。
お目当てのブランドが対象になっているか、しっかり確認してから検討するようにしてください。
8月末は小売りや百貨店、飲食チェーン店の株主優待の権利確定が集中する月です。
日頃、自身や家族がよく利用する店舗や生活スタイルをあらためて点検し、「使い倒せる」銘柄を選び取ってみてください。
さらに、銘柄を選ぶ際は、優待の魅力だけでなく、企業がどのように利益を出しているのかという「収益構造」にも注目してみると、投資の視野がより広がっていきます。
6. 参考
免責事項
- 本記事は一般的な情報提供のみを目的としており、特定の株式の購入や売却について助言や推奨するものではありません
- 本記事上の情報に起因、また関連して生じた損害や損失に関しては一切の責任を負いません
- 投資判断は最新の決算資料や市場動向などをご自身でご確認の上、自己責任で行ってください
- 株主優待の内容や条件などは変更される可能性があるため、必ず公式サイトでご確認ください
高原 祥子