1. この記事を読むとわかる3つのポイント
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「株主優待」と「積立サービス(スゴ積み・友の会)」の違い
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併用(ダブル活用)で実質「約18%安く」買う具体的な仕組み
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約18%オフでも高島屋(百貨店)がしっかり儲かる3つのビジネス戦略
日本経済団体連合会(経団連)が発表した2026年夏季賞与・一時金の妥結状況(第1回集計)によると、大手企業の平均妥結額は100万8,706円と高水準を維持しています。
まとまったボーナスが入ると「気になっていたブランド品やデパコスを買いたい」「家族でおいしいものを食べたい」と考える方も多いのではないでしょうか。
また、使い道の一つとして株式投資に関心を寄せる方も増えています。
そんななか、夏のボーナス時期と重なる8月末に優待の権利確定を迎える銘柄として人気を集めている一つが高島屋(8233)です。
大手百貨店株では三越伊勢丹ホールディングス(3099)などのライバルも存在し、同様の優待や積立サービスを展開していますが、今回は「最低投資金額がより低く、PER(株価収益率)の観点でも相対的に割安感がある」点に着目し、高島屋をピックアップして解説します。
高島屋には、買い物金額が安くなる「株主優待カード」がありますが 、一方で毎月コツコツ積み立ててボーナスをもらう「タカシマヤ友の会」や「スゴ積み」というサービスもあります。
「優待株を買うか、積立をするか……どっちにしよう?」と迷うかもしれませんが、実はこの2つのサービスは組み合わせて使う(併用する)ことができます。
この記事では、株主優待と積立サービスの違いや、両方使って実質約18%安く買う仕組み、そしてこの組み合わせを認めてもしっかり利益を出せる理由について解説します。
2. 株主優待カード vs スゴ積み、それぞれの特徴と違い
まずは、高島屋でのお買い物で使える2つのサービスの基本ルールを整理してみましょう。
2.1 【高島屋 株主優待カード】100株保有でいつでも10%オフ
高島屋の株式を100株以上保有すると、年2回「株主様ご優待カード」が届きます。
- 株価終値:2,317.5円(2026年7月28日時点)
- 最低投資金額:23万1,750円(100株保有時)
- PER(株価収益率):17.87倍
- PBR(株価純資産倍率):1.49倍
- 配当利回り:1.73%
- 権利確定月:2月末日・8月31日
- 優待内容:高島屋での買い物が10%割引
利用限度額(10%割引が適用されるお買物限度額・半年間)
- 100株以上200株未満:15万円
- 200株以上1,000株未満:30万円
- 1,000株以上:限度額なし
約23万円強の資金で100株を保有すると、半年間で15万円分(年間30万円分)まで10%引きでお買い物ができます。
食料品やオンラインでも使えるため、普段から百貨店を使う方には使い勝手の良い優待です。
※ルイ・ヴィトン、エルメス、シャネル、カルティエ、ロレックスなどの一部ブランドや金券類は割引対象外となります。また、高島屋洛西店が2026年8月3日をもって営業を終了するなど、店舗情報の確認もしておくと安心です。
2.2 【スケジュール】2026年8月末の権利確定までの流れは?
高島屋の株主優待をもらうには、以下の具体的なスケジュールに沿って株式を購入・保有しておく必要があります。
権利付き最終日(最終売買日):2026年8月27日(木)
優待の権利を得るために、この日の大引け(株取引の終了時間15:30)までに株を購入、または保有している必要があります。
権利落ち日:2026年8月28日(金)
この日以降に株を売却しても、8月末時点の優待の権利は消失しません。
反対に、この日に新しく購入しても8月末の優待は受けられません。
権利確定日:2026年8月31日(月)
株主名簿に名前が記載され、正式に株主としての権利が確定する日です。
2.3 【スゴ積み】12カ月積立で1カ月分プラス!
「タカシマヤ友の会」や「スゴ積み(高島屋ネオバンク)」は、毎月決まった金額を積み立てるサービスです。
両者は積み立て方法や使える店舗・ブランドなどに違いがあるのですが、ここではシンプルに「スゴ積み」と比較します。
毎月5,000円〜10万円まで5つのコースが用意されています。
例:毎月1万円コースの場合
- 積立ルール:毎月1万円を1カ月間積み立て(計12万円)
- 満期時の特典:1カ月分のボーナス(1万円)がついた、13万円分のお買物カード(またはアプリ残高)として使える
- 12万円の積み立てで13万円分買えるため、年利に換算すると約8.3%に相当するボーナスがつく計算になります
2.4 株主優待 vs スゴ積み 比較表
株主優待とスゴ積みを比較を比較していきましょう
2.5 必要な準備
- 株主優待カード:最低投資金額 約23万1,750円(100株保有 / 株価2,317.5円時点)
- スゴ積み:毎月の積立契約(5,000円/月〜10万円/月)
2.6 主なメリット
- 株主優待カード:会計時の買い物金額が10%割引
- スゴ積み:12カ月積立で1カ月分ボーナス(還元率約8.3%相当)
2.7 利用上限
- 株主優待カード:100株保有で半年15万円(1,000株以上保有で上限なし)
- スゴ積み:選んだコース・口数に応じる(毎月5,000円〜10万円)
2.8 こんな人におすすめ
- 株主優待カード:配当や株価の値上がりも期待しつつ、すぐ割引を受けたい人
- スゴ積み:コツコツ貯めて、買いたいものを計画的に決めたい人
株主優待とスゴ積みの比較一覧1/1
出所:各資料より筆者作成
3. 【併用テク】両方使うとどれくらい安くなる?仕組みをシミュレーション
「株主優待」と「友の会・スゴ積み」、どちらか一方を選ぶ必要はありません。
実は、両方を組み合わせて使うことができるからです。
株主優待カードで10%引きにした後の支払いに、「スゴ積み」で貯めた残高を使うことができます。
このダブル活用でどのくらい安くなるのか、具体的に計算してみましょう。
3.1 10万円のお買い物をするときのシミュレーション
高島屋で本体価格10万円(税込11万円)のお洋服やバッグを買う場合で考えます。
(※積立サービスはどのコースでも12/13が元本となるため還元割合は同一です。ここでは「毎月1万円コース」の残高を使用した場合を例とします)
ステップ1:株主優待カードで10%引きにする
- 本体価格100,000円×10%引き=90,000円
- 消費税(10%)を足すと=税込 99,000円のお支払い
この時点で定価より「11,000円」安くなります!
ステップ2:支払いに積立(スゴ積み)の残高を使う
スゴ積みは「12万円を出して13万円分買える(5,000円コースなら6万円で6.5万円分)」仕組みなので、実際の自分のお金の負担率はどのコースでも「12÷13=約92.31%」です。
税込99,000円の買い物を積立残高で払うと、実際のポケットマネーからの負担は「99,000円×92.31%=約91,385円」で済む計算になります。
シミュレーション結果
定価110,000円(税込)の商品が、実質約91,385円で買えることになります。
- 安くなった金額:110,000円-91,385円=18,615円の節約!
- 実質的な割引率:本体価格10万円に対して約18.15%分も負担が減る計算です
10万円の買い物で約1.8万円以上浮く計算になるため、高額なお買い物や日々の食料品の買い出しを重ねるほど、この併用テクニックの良さが効いてきます。
4. 高島屋(百貨店)は実質18%オフでもなぜしっかり儲かるのか?
使う側にとっては至れり尽くせりの組み合わせですが、「こんなに安くして高島屋は大丈夫なの?」と疑問に思うかもしれません。
しかし、高島屋の業績は順調そのものです。
2026年6月30日に発表された「2027年2月期 第1四半期決算短信」を見ても、連結営業利益は159億7,100万円(前年同期比26.4%増)と大幅な伸びを見せています。
高島屋がこの併用を認めても利益を出せる背景には、しっかり計算された3つのビジネス戦略があります。
4.1 ① 無利息で集まる積立金(前受金)
友の会やスゴ積みの利用者は、買い物をする何カ月も前から毎月定額を高島屋に預けてくれます。企業から見れば「利息を払うことなくまとまった資金を集められる」ということです。高島屋はこの資金を使って店舗の運営や新しい事業への投資をスムーズに行うことができます。
4.2 ② 他の百貨店に行かせない「顧客の絶対囲い込み」
あらかじめ高島屋にお金を預けている顧客は、「どうせ買うなら高島屋で買おう」という気持ちになります。ライバル店やネット通販にお客さんが流れてしまうのを防ぎ、自社で繰り返し買い物をしてもらう仕組みが作られているのです。
4.3 ③ 利益率の高い商品と金融事業での回収
百貨店で扱う化粧品や衣料品、外商向けの商品などは、もともと利益率が高めに設定されています。さらに、グループ会社(髙島屋ファイナンシャル・パートナーズなど)によるクレジットカードや銀行・金融サービス(高島屋ネオバンクなど)も成長しており、買い物での割引分を他でしっかりカバーできる収益構造が整っています。
5. 筆者コメント:仕組みを知って上手にお買い物を
高島屋の株主優待カードと「スゴ積み・友の会」の併用は、実質約18%も負担を減らせる非常に相性の良い組み合わせです。
- 株主優待カード:最低投資金額 23万1,750円(100株保有時)で10%オフ
- 友の会・スゴ積み:5,000円〜10万円/月の選べる積立で1カ月分ボーナス(年利換算 約8.3%相当)
- 両方使うと:実質約18%安く買える!
ただし、ルイ・ヴィトン、エルメス、シャネル、カルティエ、ロレックスなど人気のあるハイブランドは対象外であることが多いです。
お目当てのブランドが対象になっているか、しっかり確認してから検討するようにしてください。
8月末は小売りや百貨店、飲食チェーン店の株主優待の権利確定が集中する月です。
日頃、自身や家族がよく利用する店舗や生活スタイルをあらためて点検し、「使い倒せる」銘柄を選び取ってみてください。
さらに、銘柄を選ぶ際は、優待の魅力だけでなく、企業がどのように利益を出しているのかという「収益構造」にも注目してみると、投資の視野がより広がっていきます。
6. 参考
免責事項
- 本記事は一般的な情報提供のみを目的としており、特定の株式の購入や売却について助言や推奨するものではありません
- 本記事上の情報に起因、また関連して生じた損害や損失に関しては一切の責任を負いません
- 投資判断は最新の決算資料や市場動向などをご自身でご確認の上、自己責任で行ってください
- 株主優待の内容や条件などは変更される可能性があるため、必ず公式サイトでご確認ください
高原 祥子