世帯別の平均貯蓄額は、毎年少しずつ変化しています。最新のデータだけではなく去年の数字と比較すると、世の中の家計の傾向を掴むこともできるでしょう。

そこで今回は、ほかの家庭がどのくらい貯蓄しているのか、その貯蓄額は以前に比べどう変化しているのかをお伝えします!貯金のヒントもあわせて学んでおきましょう!

まずは最新のデータを確認

2019年に総務省が公表した「家計調査報告(貯蓄・負債編)-2018年(平成30年)平均結果-(二人以上の世帯)」から、最新の貯蓄状況をみてみましょう。なお、この家計調査は「国民生活における家計収支の実態を把握して、国の経済政策・社会政策の立案のための基礎資料を提供することを目的」とし、1946年から毎年実施されています。

この調査の結果(2018年)、2人以上の世帯における1世帯当たり平均貯蓄現在高(平均値)は1752万円でした。こう聞くと、思ったよりも高い金額に焦りを感じた方もいるのではないでしょうか。その理由は、「平均値」の落とし穴にあります。

平均値は、すべての値の合計をデータの数で割った数字のこと。大きく突出した数字の影響を受けるため、実態とはかけ離れた結果になるケースもあります。

そこで、データを順番に並べ真ん中に位置する値である「中央値」も確認しておきましょう。今回の調査では、中央値は1036万円、貯蓄「0」世帯をあわせた中央値は978万円という結果でした。先ほどの平均値と比べると、大きな差があることが分かりますね。

また、2人以上世帯のうち勤労者世帯の平均貯蓄現在高は1320万円となっています。そして中央値は798万円、貯蓄「0」世帯を含めた中央値は741万円となっています。

前年度のデータとの比較