4. 年収700万円を狙いやすい業種はどこか
業種によって平均給与の水準には大きな差があります。年収700万円に近づきやすい業種を確認しましょう。
4.1 業種別平均給与の上位ランキング
最も平均給与が高いのは電気・ガス・熱供給・水道業で832万円、前年比7.4%増です。次いで金融業・保険業が702万円、前年比7.7%増と伸び率も上位に位置しています。
情報通信業は660万円(前年比1.6%増)、製造業は568万円(同6.5%増)、建設業は565万円(同3.2%増)と続きます。学術研究・専門技術・教育学習支援業は549万円でした。
4.2 中位・下位業種と就業者数の多い業種の位置
不動産業・物品賃貸業は496万円、運輸業・郵便業は488万円、医療・福祉は429万円、卸売業・小売業は410万円です。就業者数の多い業種は、業種平均だけで見ると700万円には届きません。
さらに下位ではサービス業が389万円、農林水産・鉱業が348万円、宿泊業・飲食サービス業が279万円で、業種平均には3倍近い開きがあります。
金融業・保険業や情報通信業、電気・ガス・熱供給・水道業は、平均給与ベースで年収700万円圏に近い業種にあたります。
もっとも業種平均が700万円を下回る業界でも、専門資格や管理職ポジションへの到達で700万円超に届く人はいます。業種と職位の掛け合わせが重要です。
5. 自分の到達率と業種水準を確認し、キャリア設計に生かそう!
年収700万円超の到達率は男女計で17.26%、男性は26.02%、女性は5.67%です。業種別では電気・ガス・熱供給・水道業や金融業・保険業が高水準に位置しています。
自分の現在の年収が、性別や業種の平均と比べてどの位置にあるかを一度確認してみてください。転職や資格取得、業種選びの判断材料として役立ちます。
副業や資格取得で収入源を複線化する動きも広がっており、給与所得だけに依存しない設計も選択肢に入ります。iDeCoやNISAで運用益を積み上げる方法も、年収の見え方を変える手段の一つです。
国税庁の統計は毎年公表されるため、翌年以降の推移も合わせて確認していきましょう。数字の裏付けをもとに、自分に合ったキャリアや資産形成の道筋を描いてください。
6. 元メガバンク行員の監修者から:年収データをキャリア・資産形成に生かすアドバイス
今回のデータを見ると、年収700万円を超える人は男女計で17.26%、男性は26.02%、女性は5.67%と、性別による差が大きいことがわかります。
銀行の窓口でも、住宅ローンや資産運用のご相談の際に、ご自身の年収が同性・同年代のなかでどの位置にあるのか気にされる方は少なくありませんでした。平均給与や到達率はあくまで全体の傾向であり、業種や雇用形態によって実態は大きく異なる点に注意が必要です。
年収を引き上げる方法としては、業種や職種の見直し、資格取得によるキャリアアップなどが考えられますが、それだけに頼らず、NISAやiDeCoといった制度を活用して資産形成を並行して進めることも選択肢の一つです。
収入を増やす方法にせよ資産形成にせよ、リスクや時間軸を踏まえて無理のない計画を立てることが大切です。まずはご自身の年収や資産状況を客観的に把握し、必要な行動を一つずつ検討していきましょう。
参考資料
苛原 寛


