大学3年生や大学院1年生の就活が本格的になる秋。昨年来、経団連が従来の就活ルールを廃止する方向であるということが注目を集め、学生も企業側も不安と焦りを感じているケースが多いようです。そこで今回は就活ルールの変化について、また流動的な環境の中でもしっかり準備したい面接のポイントについて考えます。

見通しが不透明な就活ルールの変更と内定早期化

現在、経団連が加盟社向けに決めている新卒採用の就活ルールは、就職広報活動は大学3年生の3月から、採用選考活動は4年生の6月からというものです。

しかし、このルールは形骸化しているとされることから、経団連は現在定めている就活ルールの廃止を決めました。今のところ、2021年春の入社組には現行ルールが維持される方向ですが、2020年春およびそれ以降についてのルールは未定となっています。

一方で、近年続いている採用難により、企業は内定の早期化に動いています。優秀な学生を採用するために、いかにしてより早く学生に接触するかが課題となっているのです。

マイナビが発表した『2020年卒 マイナビ大学生就職内定率調査<6月特別調査>』によると、内々定率は2019年6月15日時点で72.0%にも達しています。また、「2020年卒 マイナビ大学生広報活動開始前の活動調査」によると、就職広報活動解禁時までのインターン参加率は約8割にのぼったといいます。

「内定の早期化は悪いことばかりではない」と感じる人も少なくないでしょう。しかし、学生が内定の早期化に合わせていると、学業がおろそかになる可能性があります。また、内定の早期化と経団連の就活ルールに挟まれて、内定先が決まらず、いつまでも就活を続けなければならない学生が出てくる可能性もあります。

このように、従来の就活パターンが崩れつつある流れを見ていると、“通年採用”が当たり前になる時代が近づいているようにも見えます。通年採用が一般的になると、企業と学生がお互いを理解する機会が増えると共に、学生側は入社する企業を見極める時間をより多く設けられるということも考えられます。

採用面接で嫌われる受け答えは?