4. 【筆者からのアドバイス】非課税ラインを意識した働き方・年金受け取りのアドバイス
筆者の銀行員時代、パート収入の調整や年金の受け取り方についてご相談を受ける際、「103万円の壁」や「106万円の壁」は意識していても、住民税非課税の基準までは把握できていない方が多い印象でした。
これらはそれぞれ別の基準であるため、扶養の範囲内で働きたい方は、両方のラインを意識しながら収入を調整する必要があります。
また、年金収入がある方については、繰上げ・繰下げ受給のタイミングによって非課税世帯に該当するかどうかが変わってくる場合があります。
繰下げ受給で年金額を増やした結果、非課税ラインを超えて保険料負担がかえって増えてしまうケースもあるため、「年金額を増やせば単純に得」とは言い切れない点に注意が必要です。
住民税非課税の基準は、働き方や年金の受け取り方を考えるうえでの一つの判断材料になります。
ご自身の収入構成が基準額に近い場合は、控除の仕組みや優遇制度の有無もあわせて確認したうえで、無理のない範囲で調整を検討することをおすすめします。
5. 自分の世帯が対象か確認し、収入とのバランスを考えよう
本記事では、住民税非課税世帯となる所得・収入の目安と、非課税ラインを意識した働き方や年金の受け取り方について解説しました。
住民税非課税となる基準は自治体によって異なり、世帯人数や扶養の有無、給与収入か年金収入かといった条件によっても変わります。
今回紹介した収入額はあくまで一例であり、自身が対象となるかどうかは、お住まいの自治体が公表している基準を確認することが大切です。
そのうえで、パート収入の調整や年金の受け取り方を考える際は、非課税ラインだけでなく、扶養や社会保険の壁もあわせて意識しておくと、より無理のない家計設計につながるでしょう。
参考資料
- 財務省「住民税について教えてください。所得税とはどう違うのですか?そもそも国税と地方税の違いはなんですか?」
- 神戸市「住民税(市県民税)とは」
- 神戸市「いくらまでの収入なら住民税(市県民税)が課税されませんか?」
中本 智恵