7. まとめ

公的年金は老後収入の柱ですが、受給額は加入してきた制度や現役時代の収入、保険料を納めた期間によって変わります。

今回の試算では、平均年収400万円・加入期間38年の場合、国民年金と厚生年金を合わせた年金額は月額約13万6500円となりました。

一方で、厚生年金の平均月額には男女差や個人差があり、平均額だけを見ても自分の老後生活を正確にイメージするのは難しいでしょう。

まずは、ねんきん定期便やねんきんネットで、自分の加入履歴にもとづく見込み額を確認することが重要です。

さらに、実際の年金生活では、所得税や住民税、医療保険料、介護保険料などが差し引かれる場合があります。

老後資金を考える際は、年金の額面だけでなく、手取り額と生活費の差を把握し、貯蓄や就労収入でどう補うか早めに整理しておきましょう。

8. 監修者コメント:確かな就労実績を土台に、手取りと公的制度を活かした暮らしの設計を

齊藤 慧
平均年収400万円前後で38年間勤め上げた実績は、2階建ての公的年金をしっかりと形成する大切な土台となります。取材や実務の中で感じてきたポイントの一つは、見込額の額面を見て安心したり、逆に天引き後の数字を見て必要以上に不安になったりするケースが少なくないということです。

公的年金からは医療・介護の保険料などが特別徴収されますが、この所得水準の世帯は、医療や介護が必要になった際の公的な自己負担軽減措置を効果的に活用できるポジションでもあります。

まずは『ねんきん定期便』などから口座に届くおおよその手取りを確認し、夫婦や家族全体での収入や公的サポートを把握した上で、日々の支出を見直していくこと。これが、穏やかで安心できるセカンドライフへの確実なステップとなります。

参考資料

加藤 聖人