総務省公表の2026年6月分消費者物価指数(※)は前年同月比1.6%上昇。帝国データバンクの最新調査によると、7月の食品値上げも中東情勢を背景に2500品目を超えるなど、家計への影響は深刻です。
インフレによる預金目減りの懸念から老後の資産運用に関心が高まる中、利益が非課税になる「新NISA」が注目されています。
本記事では、新NISAの仕組みや年代別の活用実態、積立シミュレーションの比較などを紹介します。
※生鮮食品を除く総合指数
1. この記事の3つのポイント
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2024年に拡充された新NISAは、生涯で最大1800万円までの投資の利益が恒久的に非課税になる。 -
資産形成においては有価証券の「金額」だけでなく、全資産における「割合」を意識し、インフレに備えることが重要。 -
長期的な資産形成には、いざという時の預貯金を確保したうえで、無理のない範囲で継続することが重要。
止まらぬ物価高、生活に直結する品目の値上がりが目立ち、日々のやりくりが大変ですよね。
もし銀行に100万円を預けたまま物価が毎年2%ずつ上がったとすると、10年後にはその100万円の実質的な価値は約82万円にまで目減りしてしまいます。
現金のまま置いておくこと自体が「リスク」になり得る時代だからこそ、新NISAのような制度を利用して「お金にも働いてもらう」仕組みづくりを検討してみると良いでしょう。
2. 【2024年開始】新NISA制度のポイントを確認
2024年からスタートした新NISAは、投資で得られた利益が非課税となる制度を拡充したものです。
従来のNISAより年間投資枠が拡大したほか、非課税で保有できる期間が無期限となり、長期的な資産形成に活用しやすい制度へと変更されました。
新NISAは、「成長投資枠」と「つみたて投資枠」の2つで構成されており、それぞれの特徴に応じて使い分けることができます。
2.1 「成長投資枠」の概要をおさらい
成長投資枠は、上場株式や投資信託など幅広い商品に投資できる制度です。
- 年間の投資上限額:240万円
- 非課税保有期間:無期限
- 主な投資対象:上場株式、ETF、投資信託など
幅広い商品へ投資できるため、長期保有だけでなく、さまざまな運用スタイルに対応できます。
2.2 「つみたて投資枠」の概要をおさらい
つみたて投資枠は、長期・積立・分散投資に適した一定の投資信託などを対象とした制度です。
- 年間の投資上限額:120万円
- 非課税保有期間:無期限
- 主な投資対象:長期・積立・分散投資に適した一定の投資信託、ETF
長期・積立・分散投資によって、価格変動リスクを抑えながら資産形成を目指しやすい仕組みです。
生涯非課税枠は1800万円
新NISAでは、生涯にわたって利用できる非課税保有限度額は1800万円です。
このうち、成長投資枠として利用できる上限は1200万円となっています。
また、保有している商品を売却すると、その取得価額分の非課税枠が翌年以降に再利用できる点も特徴です。
ライフステージや家計の変化に合わせて資産配分を見直しやすい制度となっています。
3. 新NISA「月10万×15年積立→15年ほったらかし」シミュレーション結果
積立投資は元本保証ではありませんが、長期間継続することで資産形成につながる可能性があります。
金融庁の「NISAの活用事例」をもとに、つみたて投資枠を利用したシミュレーションを見てみましょう。
- 最終資産額:約3536万円(投資元本1800万円)
つみたて投資枠の年間上限は120万円のため、毎月10万円を積み立てると15年間で生涯非課税枠1800万円を使い切る計算になります。
その後も運用を続け、年利3%で推移した場合、資産額は約3536万円になると試算されています。
4. 新NISA「月3万円×40年間ひたすら積立」シミュレーション結果
毎月10万円といった多額の積立が難しい場合は、より少額から無理なく始めることも十分に有効です。
シミュレーション

- 最終資産額:約2778万円(投資元本1440万円)
毎月3万円を40年間積み立てたケースでは、同じく年利3%の運用が続いたと仮定すると、40年間の積立元本は1440万円となり、最終的な資産額は約2778万円に達すると試算されています。
月3万円であれば、日々の家計を少し工夫することで積立を続けられる方も多いでしょう。
毎月の積立額は決して大きくなくても、時間を味方につけて長期間運用を続けることで、着実な資産形成が期待できます。


