「初任給引き上げ」「夏の賞与の平均額は昨年よりアップ」など、ポジティブな話題が飛び込んでくるものの、ウチは何も変わらない…という方もいるのではないでしょうか。
物価高も続いています。自身の年収について考える機会が増えたという人は少なくないかもしれません。
国税庁が発表した「令和6年分民間給与実態統計調査」の結果によると、国内の給与所得者が得ている平均給与は477.5万円という結果になりました。
これを男女別で見ていくと、男性の平均は586.7万円、女性の平均は333.2万円です。
今回は、男性の収入データに焦点を当て「年収500万円」を超える人はどれくらいいるのかを見ていきます。
また業種別により年収は大きく異なりますので、こちらも参考に見ておきましょう。
1. 男性で「年収500万円超」を達成している割合はどのくらいか
給与階級別のデータを男性のみで集計したところ、年収500万円超の層が占める割合は50.9%にのぼることが判明しました。
男女を合わせた全体の数値(36.7%)と比べても、男性の割合はこれを大きく超えています。
その一方で、女性で年収500万円超に達しているのは17.7%にとどまるなど、同じ収入水準であっても男女間でその割合にははっきりとした開きが見られます。
2. 年齢の推移に伴う男性の平均給与の変化
男性における年齢階層別の平均給与の推移を確認すると、年齢の上昇に伴って給与も右肩上がりに増えていく傾向がはっきりと示されています。
具体的には、25〜29歳時点の平均給与は437.6万円ですが、30〜34歳で511.6万円、40〜44歳で629.5万円、50〜54歳で708.5万円へと順調に伸びていき、55〜59歳のタイミングで734.6万円というピークを迎えます。
この50代後半の層において、男性の平均給与は500万円を大きく超える形です。
しかし、その後定年退職や役職定年などを迎えることになる60〜64歳になると、604.4万円へと一気に減少する点も特徴的です。
これに対して女性の場合は、25〜29歳の370.1万円から始まり、ピークとなる45〜49歳の368.6万円に達するまで、350〜370万円台の範囲でほぼ横ばいの状態が続きます。
男性に見られるような、50代に向けた大幅な給与の伸びは見受けられません。
3. 業種別では平均給与に大きな開きが…
年収500万円超を目指すにあたり、どの「業種」を選ぶかは極めて重要な分岐点となります。
実際に、最も平均給与が高い業種と最も低い業種の金額を比較すると、その差は553.1万円もの開きが生じています。
全14業種の中で、平均給与が高い上位3業種は次の通りです。
- 1位:電気・ガス・熱供給・水道業(832.4万円)
- 2位:金融業・保険業(702.3万円)
- 3位:情報通信業(659.5万円)
これを男性だけに限定してみると、金融業・保険業が898.1万円、電気・ガス・熱供給・水道業が878.5万円となり、いずれも900万円に迫る高水準に達しています。
逆に、平均給与が低い下位3業種は以下のようになっています。
- 12位:サービス業(389.1万円)
- 13位:農林水産・鉱業(347.9万円)
- 14位:宿泊業・飲食サービス業(279.3万円)
現在所属している業界や、これから新天地として目指す業種がどこに位置するかによって、年収500万円に到達できるハードルの高さは大きく変動すると言えるでしょう。
4. まとめ
男性の約半数(50.9%)が年収500万円を超えているという結果ですが、このデータはあくまで「1年を通じて勤務した給与所得者」の、本業の給与(額面)のみを集計したものです。
一般的な自営業者の収入はもちろん、個人の投資所得や副業の収入などは一切含まれていません。
だからこそ、このデータに表れない「プラスアルファの収入源」を持つことが重要になってきます。
私が銀行員時代、資産運用に取り組む現役世代のお客様から、よくこんなお話を伺いました。ゼロ金利で利息がほぼ付かなかった頃のことです。
「利息も付かないし、給料もなかなか上がらない。だから、これからはお金にも働いてもらわないとね……」
年収アップを目指すとき、私たちはどうしても「本業をがんばる」「給与の高い会社へ転職する」など、自分の労働時間を切り売りすることに目がいきがちです。
しかし、お客様の言葉通り「資産運用でお金に働いてもらう」ことや、あるいは「趣味の延長で副業を始めてみる」など、本業の給与という枠組みの外で、楽しく全体の収入を増やしていくアプローチも現代にはあります。
本業の給与水準を一つの目安にしつつ、自分に合った方法で賢く総収入を増やしていきたいものですね。



