日々の生活費が上昇を続ける中、家計の見直しとともに将来に向けた資産形成の重要性を感じている方も少なくないでしょう。

総務省が2026年7月7日に公表した最新の「家計調査報告(二人以上の世帯)2026年5月分」によると、勤労者世帯の1世帯あたりの実収入は平均53万4893円と、前年同月比で名目2.4%増加しました。

一見すると家計にゆとりが生まれたように思えますが、同時に日々の消費支出(平均32万345円)も前年同月比で名目1.3%増加しています。

物価上昇の影響から、生活コストの上昇が手元に残るお金をじわじわと削り続けているのが実態です。

こうした状況下で、多くの関心を集めているのが、新NISAを使った投資・運用です。

投資から得られる利益に税金がかからないこの制度は、老後資金などの長期的な資産づくりに大きく貢献します。

とはいえ、制度の仕組みや実際の効果を把握しておかなければ、メリットを最大限に引き出すことはできません。さらに、運用利回りや毎月の積立額、継続する期間によって、将来手元に残る資産額は変動します。

この記事では、証券外務員一種の資格を持つ筆者が、45歳から65歳まで毎月3万円を20年間積み立てた場合の具体的なシミュレーションを通して資産形成のプロセスを分かりやすく解説していきます。

※本記事で行うシミュレーションにおいて、累計の投資総額がNISAの生涯非課税保有限度額(総枠1,800万円)を超える場合、その超過分については課税対象(課税口座での運用)となりますのであらかじめご留意ください。

※投資信託は元本割れのリスクがあります。また運用成果は後にならなければわからないのであらかじめご留意ください。

1. 知っておきたい新NISAの「メリット」!投資利益や配当金が非課税に

老後資金の不安を和らげる強力なツールとして、2024年に枠が拡大され、より使い勝手が良くなったのが「新NISA」です。

最大のメリットは、投資で得た利益が非課税として扱われる点にあります。

通常、投資の利益や配当金には約20%の税金が課せられますが、NISA口座での運用であれば税負担がなくなり、利益をまるごと受け取ることが可能です。

新NISA「非課税」のしくみ1/3

新NISA「非課税」のしくみ

出所:金融庁「NISAを知る」

ただし、投資できる金額や対象商品には一定のルールがあるため、あらかじめ制度の内容を理解しておくことが重要です。