2. 株価を揺さぶる「空売り」機関投資家の正体
株価の不安定な動きを理解するためには、まず市場の大きな参加者である「機関投資家」の実態を知る必要があります。泉田氏は、機関投資家には大きく分けて2つのタイプが存在すると解説します。
「機関投資家には、空売りする投資家としない投資家がいます」
空売りをしない投資家の代表格は、投資信託などを運用する「ロングオンリー」と呼ばれる層です。彼らは基本的に株を「買って持つ(ロング)」ことしか行いません。
運用成績は、TOPIX(東証株価指数)やS&P500、全世界株式(オルカン)といった市場全体の平均値(ベンチマーク)と比べて、どれだけ上回ったかという「相対収益」で評価されます。
そのため、株価が下がると思った銘柄に対しては、保有比率を基準よりも低くする「アンダーウェイト(少なく持つ)」という手法で対応します。
一方で、相場を激しく動かす要因となるのが「ヘッジファンド」に代表される、空売りを仕掛ける投資家です。彼らはベンチマークとの比較ではなく、どんな相場環境でも確実に利益を出す「絶対収益」を求められます。
そのため、買い(ロング)だけでなく、株価が下がることを見越して売り(ショート)を仕掛ける「ロングショート戦略」を駆使します。
右肩上がりの相場では空売りで利益を出す機会は少ないですが、相場が上下に変動する局面では、彼らにとって絶好の投資機会となります。
現在、サンリオの株価を揺さぶっているのは、まさにこの「下がると思えば空売りを仕掛ける」ヘッジファンドの存在なのです。
