消費増税が予定される10月まであと約1カ月。消費税が従来の8%から10%に引き上げられますが、軽減税率の導入により、今回から一律10%の引き上げではなく、食品や日用雑貨などの消耗品に関しては8%で据え置きになります。

しかし、私たちにとってはその線引きが難しく、今から消費税増税前に何を購入すべきか迷う人もいるのではないでしょうか。駆け込み需要という言葉も聞こえ始めた消費税増税前に、この点を検証してみました。

2%でも増税額が大きくなる家、車、耐久消費財

商品が高額になればなるほど、2%増税でも金額が大きくなります。できる限り出費は抑えたいと思う私たちが、最初に考える購入商品は、家や車、家電などに代表される耐久消費財です。

家や車は、この時期に買い替えや引っ越しなどが決まっていれば、購入のタイミングかもしれません。しかし、東京都心のマンションは高値圏にあり、地価も平成31年の地価公示結果によると上昇傾向にあります。そのため無理に購入をするタイミングとは言えない状況です。

一方、家電に代表される耐久消費財の中でも、冷蔵庫や洗濯機は使用頻度も高く、長く使うことができるので、消費税増税前に購入を検討しておくとよい商品ではないでしょうか。

また、家電量販店の人によると、冷蔵庫や洗濯機は春に出た新型モデルとのモデルチェンジの時期になるため、夏~秋口が型落ちの商品の値段が下がるとのことです。そのため、購入にはいいタイミングなのかもしれませんが、今期は駆け込み需要があるため下げ止まりも予想されます。

今までとは異なる今回の消費税アップ

先述のように、今までの消費税増税と異なり、今回から軽減税率が適応されます。対象になる品目は、

  • 酒類及び外食を除く飲食料品
  • 定期購読契約が締結された週2回以上発行される新聞

とされていますが、もう少し細かく言うと、飲食料品とは「食品表示法に規定する食品(酒類を除く)をいい、一定の要件を満たす一体資産を含みます。外食やケータリング等は、軽減税率の対象品目には含まれません」と国税庁の資料に規定されています。新聞についても、「一定の題号を用い、政治、経済、社会、文化等に関する一般社会的事実を掲載する週2回以上発行されるもので、定期購読契約に基づくもの」とされています。

また、一般社団法人「日本加工食品協会」の資料によると、「販売者が人の飲食または食用に供されるものとして譲渡した場合には、顧客がそれ以外の目的で使用したとしても、その取引は『飲食料品の譲渡』に該当し、軽減税率の対象となる」とされています。

たとえば、重曹を食品として販売した場合、その重曹を購入者が掃除用に用いたとしても軽減税率が適用され、重曹を清掃用として販売し、それを購入者が食用に用いたとしても標準税率が適用とされるということになります。

スーパーなどで野菜やお肉など普通に食料品を買う分には、従来通りの消費税率ですが、酒税法に該当する「酒類」や「医薬品」、「医薬部外品」などは軽減税率の対象外になるので、お酒を飲む人、風邪をひきやすい人などは、消費税増税前のまとめ買いなどを検討してもよさそうです。

軽減税率導入で外食はどうなる?