キッチンに立つのが苦痛に感じる夏。こちらは汗だくで料理を作っているというのに、自分以外の家族はクーラーの風にあたりながら涼そうにテレビを見ている。
それだけでも、「いいなー」「ちょっと代わってよ」「うらやましすぎる、暑いわ〜」と思っているのに、さらに料理について文句を言われたら、イライラもしてしまいますよね。
そこで今回は、家族のために料理を作っている人が、夫・妻・義父母・子供にブチ切れ寸前になった瞬間について聞いてみました。
料理を運ぶ段になって「焼肉食べに行こう」と言い出す夫
まずはAさん(夫・子供2人の4人家族)のケースから。
料理はもうすぐ終盤。おかずの盛りつけが終わり、あとはご飯をお茶碗に盛って、お味噌汁をお椀に…という段階で、「みんな、運んで!」と声をかけるものの、夫はずっとテレビの前で寝転がったまま。夫がいないときには「はーい!」と運んでくれる子供たちも、ピクリとも動きません。
でも、これはいつものことなので、「はぁ…」と小さな溜め息をつきながらもおかずを運ぼうとした、そのとき。
「うっわ、この焼肉、めちゃめちゃおいしそう! なぁ、みんなでメシ行こう!」テレビを見ていた夫がサッと立ち上がると、子供たちも次々立ち上がり「焼肉行きたい!」と騒ぎ始めたのです。もう、ご飯はできているというのに…。
イラっとしながらも「もう、ご飯できているよ。また今度行こう」と諭した次の瞬間、夫が「やっきにく!やっきにく!」と踊り始める始末。それにつられるように妙なテンションで踊り出す子供たち。「いままで暑い思いをしてご飯を作ったのに、焼肉? いやいや、作ったご飯どうするのよ!」と心の中で思ったAさん。
しかも夫は前日の残りご飯を食べるのが好きではなく、残り物を食べるのはいつもAさんの役目。「暑い中、苦労して作ったこのご飯は、私が明日すべて食べることになる…」そう思うと、虚しいやら怒りが込みあげてくるやら。なんとも言えない腹立たしい気持ちになったといいます。
ブチ切れ寸前にはなったものの、夫は機嫌を損ねると怒鳴り散らすなど面倒な性格だったため、とりあえず我慢したAさん。焼肉を堪能し、その日に作ったメインおかずの煮物はカレーとして再利用。小鉢として準備していた茹でたホウレン草は白和えにし、お味噌汁は翌日のお昼に雑炊風にして子供たちと。
「ご飯? 炊いてあったご飯はすべて、怒りを込めてギューッと握り潰しながらおにぎりにして冷凍。2週間ほどかけて、すべて旦那のお弁当に入れてやりました」。
夕飯作りをまったくしない義母
次は義両親と同居しているBさん(夫・子供2人・義父・義母の6人家族)のケース
Bさん夫婦は共働きなのに、仕事が遅くなろうが子供の調子が悪くなろうが、まったく夕飯作りを手伝おうとしない義母。そんな日々が何年も続いたある日、残業でヘトヘトになっているところに、義母が「今日のご飯は何?」と畳みかけてきて、ブチ切れ寸前に。
怒鳴りたい気持ちを抑え、ときおり歯を食いしばりながら「さてねぇ? 今日は私もさすがにヘトヘトなんで、今日のご飯は何にしましょうかねぇ? 私、いますぐ寝たい感じなんですけどねぇ」と義母に。「きっと鬼の形相だった」と、当時の自分を振り返るBさん。
義母もそんなBさんの様子を見てか、「そ、そうね…私、お惣菜買って来ようかしらね、お父さん」と言い、そそくさと惣菜を買いに。さらに次の日の朝、「残業で遅いときとか、疲れているときは遠慮なく連絡してね。そのときは私が夜ご飯作るから」と声をかけてくれ、円満解決となったそうです。