最後はEさん(夫・子供2人の4人家族)のケースです。

Eさんはだいたい毎日、「ご飯・小鉢・おかず・お味噌汁」の4品ぐらいを目安に料理していました。ところが、ある日突然「う~ん、違うんだよなぁ。おかず1品の量が多すぎるんだよ。こう…ちょこちょこっと盛られたやつをいっぱい食べたいんだよなぁ」と夫が言い出したのです。

「え! ちょこちょこって、何品ぐらい?」と尋ねると、「う~ん、7品とか…。もっとこう、お店ってちょこちょこっと盛ってあるじゃん」と言われ、ブチ切れ寸前に。

「”誰が毎日7品もおかずを作るの? ここは小料理屋じゃない、一般の家庭でしょ?しかも、お金もなくて食費削って節約してんのに、ちょこちょこ7品? ふざけるな!” そう怒鳴ってやりたかったですね。我慢しましたが」と苦笑いするEさん。

次の日からは、小鉢をもう1つ増やし「うちは小料理屋じゃないから、7品は無理。でも、小鉢かメインおかずか、どちらかを増やすようにするわ」と折れたそうですが、納得はしていない様子です。

おわりに

いかがでしたか。今回の事例には、「あるある」と共感するものや驚くもの、「それは違うかも?」と感じるものもあったと思いますが、いろいろなブチ切れ寸前の瞬間があるものです。

いずれにしても、出されたものを食べる人の言葉や行動は、料理をした人の気持ちを大きく左右するようです。自分が食べる立場になったときには、出された料理の良い部分をたくさん見つけ、感謝の気持ちを伝えるよう心がけたいものですね。

山内 良子