離婚や死別などにより、ひとり親として子どもを育てることになった際、経済的な不安を抱える方は少なくありません。

国が支給する「児童手当」や「児童扶養手当」は広く知られていますが、実は東京都にお住まいの方には、さらに頼りになる独自の支援制度が用意されています。それが、児童育成手当の中の「育成手当」です。

ネットでは

「東京都なら育成手当がでる…うらやましい」
「東京都では『児童育成手当』…月13500円もらえるのはいいですよね」

など、都独自の充実した支援制度を巡り、他の地域に住む親からは羨む声も聞かれます。

本記事では、東京都および東京都北区から公表された内容を基に、ひとり親家庭等の生活を支える東京都独自の「育成手当」について、LIMO編集部がオリジナルで作成した表も交えて、分かりやすく解説します。

※投稿の画像は【写真】をご参照ください。

1. 【育成手当】そもそも「育成手当」とは?「児童育成手当」「障害手当」との違い

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育成手当

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まず、制度の全体像と名前の違いについて整理します。

東京都の制度として「児童育成手当」という大きな枠組みがあり、その中に目的の異なる2つの手当が内包されています。

児童育成手当(全体の総称)
東京都が独自に実施している手当の制度名です。

① 育成手当(本記事で取り上げている手当はこちら)
児童育成手当のうち、離婚や死別などによって「ひとり親家庭」となった世帯や、父・母が重度の障害を持っている家庭などを対象とした、ひとり親家庭等の支援に焦点を当てた手当です。

② 障害手当
児童育成手当のうち、心身に中度以上の障害がある児童を養育している家庭を対象とした手当です(ひとり親家庭である必要はありません)。

まとめると「育成手当」とは、東京都独自の児童育成手当における「ひとり親家庭向け」の給付区分、ということになります。

なお、これらは国の「児童手当」や「児童扶養手当」とは別物のため、要件をそれぞれ満たしていれば両方を同時に受け取る(併給する)ことが可能です。

次に、対象者と支給金額についても説明します。

2. 【育成手当】対象者と支給金額、所得制限

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育成手当

出所:北区ホームページに記載の内容を元にLIMO編集部作成

ひとり親家庭等の支援に特化した「育成手当」の基本的な仕組みは以下の通りです。

対象者
東京都内に住所があり、18歳に達した日の属する年度の末日(高校卒業まで)の間にある児童を養育している方で、児童が次のいずれかの状態にある場合が対象です。

  • 父母が離婚し、父または母と生計を共にしていない児童
  • 父または母が死亡した、あるいは生死不明である児童
  • 父または母に1年以上遺棄されている児童
  • 父または母が重度の障害(身体障害者手帳1・2級程度など)を有している児童
  • 父または母が裁判所からのDV保護命令を受けた、または1年以上拘禁されている児童

給付内容(支給金額)
児童1人につき、月額1万3500円が支給されます。

お子さんが2人いれば月額2万7000円、3人いれば月額4万500円が支給されます。

国の児童扶養手当などのように「2人目以降は減額される」といったことがなく、児童の人数に対して一律で掛け算される点が大きな特徴です。

育成手当の所得制限限度額
税法上の扶養親族等の数に応じた所得制限限度額(年間所得ベース)は以下の通りです。

  • 扶養親族0人:366万1000円
  • 扶養親族1人:404万1000円 (例:子ども1人のひとり親家庭など)
  • 扶養親族2人:442万1000円 (例:子ども2人のひとり親家庭など)
  • 扶養親族3人:480万1000円
  • 扶養親族4人:518万1000円
  • 扶養親族5人以上:1人増すごとに38万円を加算

なお、ここで判定に使われる「所得」とは、給与所得者の場合は源泉徴収票の「給与所得控除後の金額」を指します。

また、一律控除(8万円)のほか、医療費控除、障害者控除、特定扶養控除などがある場合は、所得額からさらに差し引いて判定を行います。

3. 【育成手当】育成手当の支給月

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育成手当

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手当は毎月支払われるわけではなく、年に3回、それぞれの支給月に4ヶ月分がまとめて指定口座へ振り込まれます。

支給月(年3回)

  • 6月支給:2月・3月・4月・5月分
  • 10月支給:6月・7月・8月・9月分
  • 2月支給:10月・11月・12月・1月分

4. 育成手当の「申請方法」と手続きの流れ

育成手当を受け取るためには、お住まいの自治体への申請(認定請求)が必須です。

原則として申請が受理された月の翌月分からの支給となります。

「申請方法」と手続きの流れ
申請窓口
お住まいの区役所や市役所の「子育て給付担当課」(北区の場合は「子育て給付係」など)の窓口。

必要な持ち物・書類

  • 児童育成手当認定請求書(窓口で受け取り可能)
  • 申請者名義の預金通帳またはキャッシュカードの写し
  • 申請者および対象児童の戸籍謄本(離婚等の事実が記載されたもの。発行から1ヶ月以内)
  • 申請者および児童のマイナンバー(個人番号)確認書類
  • 申請者の本人確認書類(運転免許証、マイナンバーカードなど) ※自治体や個人の状況により、上記以外の追加書類(賃貸契約書など)の提示を求められることがあります。

なお、受給がスタートした後も、毎年「現況届」を提出する義務があります。

受給資格の継続審査を行うためのもので、提出を怠ると6月以降の手当が一時差し止めとなりますので注意しましょう。

5. 【育成手当】まとめ

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育成手当

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いかがでしたでしょうか。

東京都独自の「育成手当」は、ひとり親家庭の毎月の生活をしっかり支えてくれる心強い味方です。児童1人につき一律で月額1万3500円が支給され、国の手当との併給も可能です。

自分は対象になるのか、所得の計算がよくわからない、といったような場合は、一度お住まいの区市町村の子育て給付担当窓口へ相談してみてはいかがでしょうか。

参考資料

LIMO編集部社会保障解説班