長雨が続く梅雨の季節は、家の中で過ごす時間が増え、今後の暮らしや家計についてじっくり考える良い機会かもしれません。

金利が上昇傾向を見せる昨今、変動金利で融資を受けている方やマイホーム購入を予定している方にとって、将来の返済額の変動は大きな関心事となっています。

金利の動きは毎月の家計管理に直結するため、具体的な影響をあらかじめ把握しておくことが極めて重要です。

そこで今回は、ローン残高1500万円、残りの返済期間15年、現在の適用金利4.5%という具体的な条件を設定し、変動金利が1%上がった場合に月々の返済負担がどれほど増加するのかを詳しくシミュレーションしていきます。

1. 住宅ローン固定金利の指標となるフラット35の最新動向

変動金利の将来的な借り換え先として検討される固定金利は、変動金利よりも先に上昇を開始するという特徴を持っています。

そのため、今後の金利動向を予測する上では、代表的な全期間固定金利商品である「フラット35」の金利水準を確認することが有益です。

実際の金利推移を確認すると、直近のフラット35の金利は最低3.21%から最高5.48%の間で推移しており、全体として上昇傾向にあることが分かります。

このような固定金利の上昇は、今後変動金利にも影響が波及する可能性を示唆しているため、注視していく必要があります。

2. 金利が1%上がるとどうなる?月々の返済額がいくら増えるかシミュレーション

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シミュレーション結果
  • ローン残高:15,000,000円
  • 残り返済期間:15年
  • 現在の金利:4.5%
  • 金利上昇幅:+1%
  • 現在の月々返済額:114,749円
  • 上昇後の月々返済額:122,563円
  • 月々の負担増:7,814円
  • 返済額の上昇率:6.8%アップ

※元利均等返済

上記の試算結果が示す通り、現在の金利4.5%から5.5%へ1%上昇した場合、毎月の返済額は114,749円から122,563円へと変わります。

これにより、月々の負担額は7,814円増えることになり、返済額の上昇率は6.8%アップという結果になりました。

月々約8,000円の負担増は年間に換算すると大きな金額になるため、家計への影響を慎重に見極める必要があります。

3. 変動金利の急激な変化を和らげる5年ルールと125%ルールの全容

変動金利型の住宅ローンを契約する際には、金利上昇時の安全弁となる「5年ルール」と「125%ルール」の仕組みを理解しておくことが不可欠です。5年ルールは金利が上がっても5年間は毎月の返済額を据え置く仕組みであり、125%ルールは6年目の改定時にもこれまでの返済額の1.25倍までしか引き上げないとする規定を指します。

3.1 メリット

これらのルールが適用される最大の利点は、市場金利が急激に上昇したとしても、毎月の返済額が即座に激変しないことにあります。

子どもの教育費や他の固定費が重なる時期であっても家計の支出を安定させやすく、中長期的なライフプランを狂わずに立てられるのがメリットです。

3.2 デメリットと未払利息の注意点

一方で注意しなければならないのは、毎月の返済額が一定に抑えられていても、利息の負担や総返済額そのものが減るわけではない点です。

金利が大幅に上昇すると、毎月の返済額がすべて利息の支払いに充てられてしまい、借入元金がまったく減らない状態に陥ることがあります。

この結果、支払いきれなかった利息が「未払利息」として見えない形で蓄積されていくことになります。

未払利息は最終返済日に一括して請求される仕組みのため、老後資金を失ったり、最悪の場合は自宅の売却を迫られたりする重大なリスクをはらんでいます。

3.3 ルールの有無の確認

なお、これらのルールは「元利均等返済」を選択している場合のみが対象であり、「元金均等返済」で契約している場合には適用されません。

また、最近ではこれらのルール自体をはじめから採用していない金融機関も増えてきています。

ルールがない場合は、金利上昇がダイレクトに毎月の返済額へ反映されるものの、未払利息が発生するリスクを回避できるという側面もあります。

どちらの仕組みが適しているかを踏まえ、融資契約を結ぶ前には必ずルールの有無を確認するようにしましょう。

4. まとめ

今回のシミュレーション条件(ローン残高1,500万円・残り15年・現在の金利4.5%)の場合、変動金利が1%上昇すると、月々の返済額は7814円増加します。

4.1 固定金利への切り替えに伴う「デメリット」と「メリット」

一般的に住宅ローンの金利環境は「固定金利 > 変動金利」という力関係にあるため、固定金利へ移行すると、これまでの返済額よりも負担が増える点はデメリットとして覚悟する必要があります。

しかし、固定金利への切り替えには、毎月の返済額が確定することで将来の金利変動に一喜一憂しなくて済むという大きなメリットが存在します。

将来的な負担増のリスクをはじめから排除できるため、家計管理が容易になり、長期的なライフプランをより確実に組み立てられるようになります。

4.2 固定金利へ切り替えるべきかの判断基準

実際に変動金利から固定金利へ切り替えるべきかという判断は、現在の収支状況や保有している資産、今後のライフイベントによって各家庭で異なります。

大切なのは、将来的に金利が上がった場合を想定し、返済額の負担増が現在の家計バランスを損なわないかを事前に試算しておくことです。

起こり得るリスクに対してあらかじめ具体的な備えをしておくことが、健全な住宅ローン返済を続けるための鍵となります。

【免責事項】

本記事に掲載されている情報やシミュレーション結果は、試算条件に基づく一例であり、将来の金利動向や特定の金融商品の勧誘を保証・目的とするものではありません。実際の融資条件、金利、および返済額は金融機関や個人の契約状況によって異なります。住宅ローンの選択や契約に際しては、必ず各金融機関の最新の規定や情報を確認し、ご自身の責任においてご判断ください。

参考資料