4. 両社の強みと方向性の違い

次にいずれも2026年5月12日発表した最新の決算を通して、両社の強みをそれぞれみていきましょう。

4.1 花王:世界で稼ぐ「増配の王道」

花王は、売上高4,132億円(前年同期比6.0%増)を誇り、グローバルコンシューマーケア事業を中核に高価格帯製品で収益を上げています。

強みは36期連続増配(今期達成されれば37期)企業としての揺るぎない実績です。

配当利回りが2.54%とライオンを上回っており、「資産形成として着実に現金収入を増やしたい」という投資家には理想的な銘柄です。

花王株の1年間の値動き

花王の株価は、「5,000円を強力な下値支持線(サポートライン)として機能させ、着実な上昇トレンドを描いている」というのが過去1年の特徴です。

ライオンと比較すると、株価の絶対水準は高いものの、グローバルでの事業成長を背景にした一貫した上昇力が見て取れます。

内需株のなかでも「成長と安定の両立」を市場から評価されており、まさにディフェンシブ銘柄の強さを体現するような値動きといえるでしょう。

花王の年間チャート1/2

花王の年間チャート

出所:各種資料より筆者作成

4.2 ライオン:地域密着と「生活防衛」の味方

ライオンは、売上高992億円(前年同期比5.3%増)と、オーラルヘルスケア分野で強固な基盤を持っています。

強みは指標面での伸びしろを残している点です。PER18.24倍、PBR1.41倍と、株価は落ち着いた水準にあります。

ライオン株の1年間の値動き

ライオンの株価は、「1,400円〜1,500円台を強力なサポートライン(底堅い水準)としつつ、2月のような上昇局面で1,800円台まで跳ねる」という値動きを繰り返しています。

日経平均が7万円を超えるような力強い上昇トレンドのなかでは、半導体関連株などと比較すると値動きは緩やかですが、「大きく崩れず、適度なレンジで安定している」のが過去1年の特徴です。

内需銘柄としてのディフェンシブな特性が表れている値動きといえるでしょう。

ライオンの年間チャート2/2

ライオンの年間チャート

出所:各種資料より筆者作成