5. 医療費を抑える最大の自衛策は「健康への投資」
制度の理解と同じくらい重要なのが、そもそも医療費がかからない体をつくるという視点です。健康への投資を怠らない姿勢が、結果として老後の家計を守ります。
5.1 運動と食事習慣
具体的には、年1回の健康診断や歯科検診の受診、ウォーキングなどの運動習慣、たんぱく質を意識したバランスのよい食事が挙げられます。とくに歯の健康は全身の健康状態と関連が深いとされ、定期的なメンテナンスは費用対効果の高い投資といえるでしょう。
検診や運動に多少の出費はかかるものの、将来の医療費や介護費を抑えられる可能性を考えれば、決して高くはありません。
5.2 可能な範囲での就労
そして健康への投資がそのまま直結するのが、「できるだけ長く働き続ける」という選択肢です。年金は基礎的な生活費を賄うための土台と位置づけ、旅行や趣味・外食といった娯楽費は働いて得た収入で賄う仕組みを目指します。このような役割分担を意識するだけで、働くことへのモチベーションが自然と生まれます。
「生活のために働かなければならない」というプレッシャーではなく、「楽しみのために働く」という感覚に変わることで、心身への負荷も軽くなるでしょう。
体が資本であることは、老後においても変わりません。健康を維持することは、医療費を抑えるだけでなく、収入を得る機会を長く保つことにもつながります。
70代になっても週数日だけ働く、地域のコミュニティ活動に関わるといった形でも、社会とのつながりを持ち続けることが、結果として心身の健康維持にも好循環をもたらします。