5. まとめ:年金への理解は「仕組み・就業環境・実質の手取り」の3つが鍵

この記事では、日本の公的年金制度における基本構造を分かりやすくおさらいした上で、「平均年収500万円・勤続40年」という一般的な会社員のケースをモデルに将来の給付水準をシミュレーションしました。

今回の試算によると、「平均年収500万円・40年間勤務」という条件を満たした場合、厚生年金と国民年金を合わせた受給額は月額で約162,000円(約16.2万円)という結果になりました。

しかし、実際の年金受給者の統計を見てみると、月15万円以上を得ている層が約半数いる一方で、今回のシミュレーションに近い「月額16万円未満」の人が過半数(約56.2%)を占めるなど、人それぞれの就労環境によって受給額にはバラつきが見られます。

加えて、年金は額面金額がそっくりそのまま手元に入るわけではなく、税金や社会保険料が天引きされる影響で、実際の手取り額は1割から1割半ほど減るという現実も忘れてはなりません。

老後の安定した生活設計を描くためには、単に提示される見込み額に一喜一憂するだけでなく、制度の構造や手取りベースの金額までを多角的に把握しておくことが極めて大切です。

参考資料

中本 智恵