「金利のある世界」へのシフトがいよいよ本格的な局面を迎えています。
足元の金融市場では、日銀が近く政策金利を1.0%へ引き上げる方針であると報じられ、国内の長期金利も一段の上昇を見据えた局面に入りつつあります。
また海外に目を向けると、米国でも利上げ観測が依然として根強く、日米ともに金利の先行きから目が離せない状況が続いています。
こうした金利の変動は資産運用の選択肢にも大きな影響を与えますが、特に「リスクを抑えて手堅く資産を守り、増やしたい」と考えている方にとって、国債の魅力はこれまで以上に高まっていると言えるでしょう。
そこで今回は、まさに今注目すべき2026年6月募集の個人向け国債の金利について解説します。
たとえば、毎月10万円ずつ貯めていくと年間で120万円になりますが、この資金をただ銀行に預金しておくのではなく、すべて個人向け国債での運用に回した場合、1年間でどれくらい増えるのかを年限ごとにシミュレーションしてみましょう。
1. 個人向け国債とは?
個人向け国債は、国が発行しているという安心感があるため、資産運用がはじめてという方でも購入しやすい商品です。
1万円という少額から購入可能であり、取扱金融機関で簡単に申し込むことができます。
実勢金利が低下した場合でも0.05%の最低金利が保証されており、金利低下による極端な利回りの悪化を防ぐ仕組みが整っています。
個人向け国債は毎月発行されており、定期的に資産運用へ組み込むことが可能です。2026年6月の最新金利(適用利率)がどうなっているか、この記事の中で詳しく確認していきましょう。
2. 2026年6月募集の「個人向け国債」の最新金利は?
2026年6月募集分の個人向け国債における適用利率は、3つのタイプごとにそれぞれ異なる数値が設定されています。
半年ごとに金利が見直される変動10年の金利は1.74%、満期まで金利が変わらない固定5年の金利は1.86%です。
同じく満期まで金利が固定される固定3年の金利は1.51%となっており、それぞれの特徴に合わせた金利が適用されます。
3. 個人向け国債を120万円購入した場合の受取利息シミュレーション
個人向け国債を120万円分購入し、満期まで保有した場合の受取利息について、タイプごとの計算結果を確認します。
変動10年を10年間保有した場合の利息は、税引前の受取利息が20万8,800円、税引後の手取り利息が16万6,382円です。
ただし変動10年は実勢金利に応じて半年ごとに適用利率の見直しが行われる仕組みのため、実際の利息は金利変動で変わります。
ここでの変動10年の数値は、便宜上「10年間金利が一切動かなかった場合」を想定して試算した結果となります。
次に、固定5年を5年間保有した場合の利息は、税引前の受取利息が11万1,600円、税引後の手取り利息が8満8,928円です。
最後に、固定3年を3年間保有した場合の利息は、税引前の受取利息が5万4,360円、税引後の手取り利息が4万3,316円となります。
4. 知っておくべき個人向け国債の中途解約の注意点
個人向け国債は、発行から1年が経過した時点から、1万円単位での中途換金が可能となるルールが定められています。
中途換金を行う際には、直近2回分の各利子相当額に0.79685を掛けた金額が差し引かれる点に注意が必要です。
5. まとめ
2026年6月募集分の個人向け国債の金利は、変動10年が1.74%、固定5年が1.86%、固定3年が1.51%となっています。
こうした商品性や金利面の条件を考慮して、個人向け国債の購入を前向きに検討する方もいるのではないでしょうか。
設定された金利を確実に得るためには、途中で売却することなく満期償還を迎えるまで保有し続ける必要があります。
個人向け国債のラインナップは、「変動10年」「固定5年」「固定3年」の3種類が用意されています。
選定の際は金利の高さのみにとらわれず、中途解約の手続きをすることなく満期まで保有できるかを十分に検討しましょう。
参考資料
高原 祥子