共働き夫婦であっても「夫の方が収入は多い」という理由で、家事を丸ごと担ってはいませんか。日本にはいまだに「収入が少ないほうが家事をしなくてはならない」という空気が残っているようです。しかし、それではいつまでたっても女性の負担が減らず、外で活躍する機会を増やせません。では、どうすればこの状況を変えることができるのでしょうか。
家事参加率の低い日本の男性たち
リンナイ株式会社がおこなった調査によると、日本の男性は家事参加率が低いことがわかります。(日本、韓国、アメリカ、ドイツ、デンマークの5か国で30~49歳の夫婦共働きの男女500人(各国100人)に調査)
【家事分担している夫婦の割合】
1位:アメリカ(93.0%)
2位:韓国(87.0%)
3位:デンマーク(84.0%)
4位:ドイツ(77.0%)
5位:日本(56.0%)
5か国を比べてみると、日本は最下位という結果に。日本では女性側に家事負担が大きく偏っていることがわかります。
本当に「収入が少ない=家事をしなくてはいけない」のか?
そもそも、女性の収入が低い要因は、「楽な仕事をしているから」ということではありません。スキルがあっても妊娠や結婚で退職してしまう可能性などを考え、会社が役職などに就かせないケースなどもあります。また、同じ労働条件であっても、男女間に収入の差があるなんて場合も。その結果、女性の仕事よりも家事負担が多くなってしまうという負のスパイラルを生んでしまうこともあるようです。
一方、家事労働は対価が得られません。そのため、能力を評価してもらえる機会なども少なく、頑張っても仕事のようにやりがいを感じることが難しくもあります。
仕事と家事。そのやりがいや苦労は異なり、そもそも同じラインで比べることは難しいともいえます。つまり、「収入が少ない分を家事で補填」という考えは、対等を目指す夫婦間で成り立たせるには難しい考えともいえるのではないでしょうか。