5. こどものいる世帯への支援はむしろ手厚くなる

「子育て中の家庭の支援が削られてしまうのでは?」という心配もあるかもしれません。

しかし、こどものいる世帯への支援は今回の見直しによって削られることはなく、一部はむしろ拡充されています。

5.1 こどもが18歳年度末になるまでは現行通り

18歳年度末までのこどもがいる場合、こどもが18歳年度末になるまでは現在と同じ扱いが続きます。この期間は今回の見直しの影響をまったく受けません。

5.2 18歳を過ぎた後も5年間のサポートあり

こどもが18歳になった後も、そこからさらに5年間は有期給付および継続給付の対象となります。子育てが一段落した後の生活立て直しにも、猶予期間が設けられているのは心強いですね。

5.3 こどもへの加算額が増額

さらに、遺族基礎年金における「こどもがいる場合の加算額」が増額されます。

これまで年間23万5000円だった加算額が、年間約28万2000円へと引き上げられる予定です(※2024年度の年額)。

子育て世帯への経済的な支援が、より充実した内容となっています。

6. まとめ

今回の遺族厚生年金の見直しは、「有期給付への移行」と「給付額の増額」を組み合わせることで、より必要な人に支援が届くような制度への再構築といえます。

すでに受給中の方や子育て中の方には不利益が生じないよう配慮されており、子育て世帯への加算額は増額となります。

施行はまだ先の2028年4月ですが、「自分やパートナーは対象になるのか」「万が一のときの備えは十分か」を一度確認しておくことは、将来のライフプランを考えるうえで大切なことです。

制度の細かい条件は今後さらに周知が進んでいくと思いますが、まずは「こういう変化がある」ということを知っておくだけでも、いざというときの備えの第一歩になるでしょう。

6.1 参考:遺族厚生年金の平均受給額

 

参考資料

和田 直子